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”専門家”だけでいいのか?第2回事故検証技術委員会報告

8月24日に第2回事故検証県技術委員会が開催され、傍聴しました。

iwjサポーターの忠さん(胎内市)が取材許可を得て委員会全容を録画、ネット配信しました。これまでネットライブ公開を要請してきたのですが、県は「費用がかかる」として認めませんでした。

忠さんの尽力でついに実現、iwjとサポーターの活動に敬意を表します。

今回は国会事故調報告書が議題でした。録画をみていただくのが一番正確なのですが、概略を報告します。県はHPに議事録を掲載しますが、しばらく時間がかかります。

解析等、難しい用語が出てきますが、県が質問・意見窓口を設置していますので、そちらに質問なさってください。

◆ 検証に関する議論へのご質問・ご意見の受付窓口について
1受付けるご質問等の内容
 福島第一原子力発電所事故の検証に関する事項
2いただいたご質問等の扱い
 技術委員会事務局で整理した上で、今後の技術委員会の議論に反映させていただきます。
3ご質問等の送付先
 ○郵送 〒950-8570(県庁専用番号)新潟市中央区新光町4番地1 県庁原子力安全対策課「技術委員会の福島第一原発事故検証に関する質問・意見受付窓口」宛
 ○ファクシミリ 025-285-2975 
 ○メール ngt130030@pref.niigata.lg.jp 
※ タイトル等を「技術委員会検証に関する質問・意見」として下さい。
4関連ホームペーURL
 http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/

概略報告とはいえ、3時間超の会議ですから、ずいぶん長くなっています。
下記の一言感想だけでも読んでいただければ、幸いです。

“一言感想”
技術系専門家が委員の多数をしめているため、議論は技術面に偏りがち、でも福島事故は技術だけが問題ではないのだから、もっと多面的な議論がほしい。専門家だけでなく住民の視点も必要。

● 第2回事故検証技術委員会
8月24日 13:30~16:55 会場:新潟県自治会館 講堂
出席:委員14人(3人欠席) 説明者 田中三彦氏 野村修也氏  東電原子力設備管理部長、同原子力設備管理部原子力大使技術センター所長、柏崎刈羽原子力発電所長
資料:http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/gijyututop.html

(1) 国会事故調元委員・野村修也さんの説明:説明項目と説明の概要
▲委員会の概要、ミッション、活動、招致した主な参考人 

▲ 調査の結論1.事故の原因・被害拡大の原因
① 認識の共有化:
事故は収束していない。今なお続いているこの事故は、今後も独立した第三者によって厳しく監視、検証されるべきである。
② 事故の根源的要因:
耐震バックチェックが遅れ、津波知見がいかされず、事故に至ったことから、この事故は明らかに「人災」である。前向きな対策を立てていれば事故は防げたかもしれない。規制当局が「虜」となっていた。政府事故調は「想定すべきことが想定できなかった」としているが、国会事故調は「想定していたのに対策を先送りした」とまとめた。政府事故調より厳しい指摘となっている。
③ 事故の直接的原因:
安全上重要な機器の地震による損傷はないとは確定的に言えない。1号機では小規模のLOCA(冷却材喪失事故)が起きた可能性は否定できない。
④ 運転上の問題:
過酷事故への十分な準備、知識・訓練、機材の点検と、運転員・作業員への指示の準備があれば、より効果的な事故対応ができた可能性がある。東電の組織的問題である。

▲ 調査の結論2.被害拡大の原因
⑤ 緊急時対応の問題:
初動の遅れと東電への不信感で、指揮命令系統の混乱が生じた。政府の介入を問題視していると報道されているが、誤解である。保安院の情報は官邸5階には届かず、現場はないがしろにされた。混乱の張本人は東電である。
⑥ 被害拡大の要因:
避難に関して情報不足があった。情報伝達に問題があった。
⑦ 住民の被害状況:
将来にわたって低線量被ばくに対して責任を果たすべき。

▲調査の結論3.問題解決の視点
⑧ 事業者:
現場軽視の東電経営陣の姿勢。
⑨ 規制当局:
抜本的な転換が必要。
⑩ 法規制:
総合的な見直しが飛鳥。

▲ 7提言について
提言1:規制当局に対する国会の監視:「虜」に陥る危険性がある。監視・点検の仕組みが必要。

提言2:政府の危機管理体制の見直し:オンサイト(発電所内)とオフサイト(発電所外)を分ける。

提言3:被災住民にたいする政府の対応:国は健康管理に責任をもたなければならない。

提言4:電気事業者の監視:リスク管理を監視するシステムの構築

提言5:新しい規制組織の要件:独立性をたかめること。人事選任のプロセスは国民が納得できるものにすること。

提言6:原子力法規制の見直し:現行の整理が必要

提言7:独立調査委員会の活用:引き続き調査するために必要

▲ 規制の虜(Regulatory Capture)
▲ 東京電力の組織上の問題点
▲ 事故対応の問題点

(2) 国会事故調元委員・田中三彦さんの説明:説明項目と説明の概要
▲ 1F-1原子炉建屋ICのタンク直近の出水について(報告書第2部p228)
東電は「燃料プールの水がスロッシングであふれ、換気ダクトから漏れたのではないか」と説明しているが、よくわかっていない。

▲ 耐震バックチェックの遅れ。
新耐震指針(2006年決定)によるバックチェックが終了していない。7設備については2008~2009年に中間報告されたが、他はまだである。1Fは1970年代前半に265ガルで設計された。新耐震指針でSsは600ガルになったが、265で設計された設備・機器が600でもつのか、耐力はあったのかチェックされないまま3.11となった。

▲ 1F-1のSB-LOCA(小破口冷却材喪失事故)の可能性(報告書第2部p224)
事故の直接原因が全て津波かどうか検証されねばならない。昨年保安院がJNESに依頼して試みたFTA(故障の木解析 報告書第2部p217)によると、漏えい(地震で配管が破損してもれる)面積が0.3㎠のSB-LOCAでは原子炉の圧力や水位の変化からSB-LOCAが起きたと判断するのは事実上不可能である。0.3㎠のSB-LOCAでも、10時間以内に燃料損傷は起きうることも解析は示している。
政府事故調は、格納容器の温度・圧力からみるとLOCAはないだろうとしている。たしかにギロチン破断はないだろうが、小規模LOCAの可能性は否定できない。

▲ 津波襲来とSBO(全交流電源喪失)の関係
東電が示している津波到達時刻はサイト東1.5キロ海上の波高計に到達した時刻であった。そこからすると、最初に4号機南側に津波が到達した時刻は15:37頃である。津波はその後、3~1号機を次々に襲っているが、1号機A系の非常用発電機は15:35~36にはトリップしていることから、故障の原因は津波ではない。東電は、到達時刻をいったんは認めたが、最終報告書では15:35サイト到達にもどっている。

▲ 1号機IC(非常用復水器)に関して(報告書第2部p229)
1号機ICは起動後11分後に手動停止している。東電は「マニュアルの温度規定に沿って止めた」と説明しているが、ヒアリングで運転員は「運転員3人で止めた。急激に原子炉圧力が下がってきたので、どこか漏れているのではないか、一度止めてみたいと思い、上司に確認しOKもとり、止めた」と言っている。

▲ SR弁(主蒸気逃し安全弁)作動時の音について
2、3号機では、SR弁が開くごとに大きな音がしたが、1号機は非常に静かだった。SR弁の音はそれまで経験がなかったことなので、福島第2、東海第2、女川原発に問い合わせたところ、女川原発では動作音は聞こえたという(東海第2は回答なし、福島第1(MARKⅠ)と構造が違う福島第2(MARKⅡ)では動作音はなかった)。なぜ1号機でSR弁の動作音がしなかったのか?ICが作動していないのに、蒸気が出たという報告もある。中央制御室のホワイトボードに「シューシュー音」と記載したのは誰かわかっていない。1号機について地震の影響はなかったとは断定できない。

(3) 質疑応答
▲ (香山)文書での質問、回答をお願いしたい。各事故調報告書の独立性はあるのか?

▲ (野村)質問の趣旨がつかめない。

▲ (鈴木座長)文言の表記、導き方、委員会でできなかった質問等については事務局をとおして文書で質問をだしてもらいたい。

▲ (梶本委員)政府事故調と国会事故調の論点の違いについては、どちらが正しいかの議論は必要ない。双方から知見を吸出し、双方を尊重して県に生かすことがだいじ。福島県は事故に関して何が不足していたのか説明してもらいたい。

▲ (野村)県庁は耐震性で問題を指摘されていたにもかかわらず、対策本部を県庁に設置した。事故直後モニタリングポストは機能を喪失した。設置場所等、準備が不十分だった。オフサイトセンターは事前の対策がなされていなかった。ヨウ素剤配布については、町単位の対応はあったが、県としては対応できなかった。

▲ (梶本)できる準備をしておかなかったのは大問題、今後の最大のポイントである。電話台数は十分だったのか?

▲ (野村)ヒアリングで知事からは明快な回答はなかった。十分ではなかったと思う。

▲ (角山)①破局にいたるまでの時間の猶予は設計時に計算できる。どの程度認識していたのか?②2、3号機はメルトダウンまで2日ほど猶予があったにもかかわらず、避けることができなかった真の原因は何か?

▲ (田中)7回くらいヒアリングしたが、シビアアクシデントの準備はしていなかった、論文は読んでいなかったようだ。運転員は何が起きているのか理解していなかった。3号機は直流電源があったので、減圧して海水注入すれば避けることができたかもしれないと思う。1号機はICが機能すればSR弁で減圧してというストーリーがあったが実際はICが機能していなかった。2号機はRCIC(原子炉隔離時冷却系)が動き、水位も余裕があったので安心していたもようだ。

▲ (角山)他の原発への対策はなにか?

▲ (田中)シビアアクシデント対策をしっかりすることだ。電源喪失すれば中央操作室で制御できない。中央操作室で弁を開けられなくなることまで考えておかねばならない。トレーニンングセンターの訓練は現場なしの机上訓練である。シビアアクシデントを現実のこととして、何が起きるか全て考えた訓練をすることが重要である。

▲ (梶本)SB-LOCAについては昨年の議論では起こっていないとなった。シビアアクシデントには、全交流電源喪失と崩壊熱除去喪失があり、前者は数時間で後者では2~3日で炉心損傷が起きる。1Fでは2つが同時に起きた。SB-LOCAの議論は事故の本質を見失わせる。注水失敗、減圧失敗、電源喪失、冷却機能喪失で炉心損傷が起きる。BWR に共通しているこれらすべてに対策をうつことが必要。自然災害を想定しなかったこと、隣接プラントも駄目になる想定がなかった等、対策不足があった。圧力容器の圧力が高くなり格納容器が厳しくなる直接加熱現象の分析がないのはなぜか?

▲ (田中)なぜSB-LOCAがないとする根拠は何か?

▲ (梶本)PSA(確率論的安全評価)」に従うと2インチ相当の破断は起きていない。

▲ (田中)ではSR弁が動かなかったのはなぜか?

▲ (梶本)圧力上昇でシール破損した。

▲ (田中)SBO (全交流電源喪失)直後にSR弁は動いたのか?

▲ (梶本)極小破断については判断できない、結論不能である。

▲ (田中)SB‐LOCAで圧力が下がらない場合もある。ノーマル運転時に作動音がないことを問題としている。

▲ (香山)FTA(故障の木解析)の結果は影響のある傷はないと結論すべきである。一部のデータで影響ありとするのはどういうことか?

▲  (田中)メルコア(解析コード名称)ではICは表現できない。

▲ (香山)事実を認めて議論すべき。都合に合わせるのは許されない。

▲ (田中)保安院を通して解析してもらったが、条件等要望を出した。

▲ (香山)議論を他に広げないでもらいたい。

▲ (田中)メルコアについては議論が終わっていないので、報告書には記載しなかった。

▲ (香山)一部のデータのみ取り上げて結論を出すのは間違っている。

▲ (鈴木座長)微小LOCAの議論は平行線、ここで一応止める。格納容器加熱についてはこれでいいか?

▲ (田中)メインフランジから漏れたら大量となり、シェルアタックが起きる。モデル化していくときにシュラウド(燃料集合体や制御棒を収容する円筒状の構造物)が溶けるのではないかと検討、メルコアでは1700℃で溶けた。そうなるとデブリは横にぬけ、圧力容器がやられているのではないかとも考えられるが、報告書には記載していない。

▲ (梶本)検討はしたが、根拠がないから記載しなかったということか。

▲ (田中)私が検討して、話はしたが、それで終わりとなっている。

▲ (鈴木元衛)高圧溶融物直接放出はメルコアで計算できるのか?

▲ (梶本)信頼性は高くない。結論的なことは言えない。

▲ (鈴木元衛)保安院に言われてやったのか?

▲ (梶本)JNESの職員が自らやった。

▲ (鈴木元衛)公表するだけの意味はないということか?

▲ (梶本)格納容器直接加熱についてはそうだ。

▲ (鈴木元衛)メルコア、マープ(解析コード)のモデルは非常に問題がある。別途議論したい。

▲ (吉川)自己解析は専門家で実施して、真相解明すべきだ。二度と事故は起きないことが保証されないと地元は収まらないし、再開できない。チェルノブイリ事故後、90年代前半シビアアクシデントの検討がなされ、事故は起きない、自主的に対策に取り組むとなった。90年代の原子力安全委員会の共通問題懇談会はどういう性格で、共通問題とは何か、構成やテーマはどうか、議事録は公開されていたのか?

▲ (野村)これまで公開されていなかった電事連の資料から「規制の虜」の結論が出た。公開については、電事連と協議した結果、報告書記載範囲となっている。原子力行政は正式の会議以外に多数あった。会議の前に検討することはよくあるようだが、特定の利権を持っている人々に根回しがあった。シナリオがきめられたのち、会議が開かれていた。乗り越えられない問題を共有しているが共通問題とされた。これまでの議論は、ある出来事を想定し、出来事は起きないとされた。溢水研究会で全交流電源喪失が起きることは分かっていた。しかし、そんな津波は来るのかが検討され、来ないと結論付け、思考停止になった。津波が来るかどうかではなく、電源喪失に注目して対策することが必要である。科学的原因分析も必要だが、社会制度としてどうするか、多数のシナリオで対策すべきである。

▲ (香山)教授等は検討し、解析もいろいろやっている。企業活動ではどこで合意し結論するかで決まる。現実的に決まる。決してなにもやっていないということではない。

▲ (野村)想定していながら対策しなかったことについて、どうコミットしてきたかを分析すべきだ。加担した科学的なサポートが科学的だったのかどうかをつめるべきだ。対策をするしないについては、費用対効果の問題もあろうが、訴訟で負けると困るという別のファクターが入り込んでいる。対策より訴訟が大事では、立地住民としては納得できない。

▲ (香山)きちんとした解析の結果で対策は不要となっている。

▲ (野村)科学と人命のギャップがあるなかで、科学はどこに線をひくかだ。人命より企業優先に科学者は加担したのではないか。

▲ (梶本)福島事故以外に炉心損傷に至る事故は全てわかっている。できることは全部やるべきだ。対策を着実に進めるために委員になった。どういう解析でどういう見解なのか、それぞれ独自にやればよい。私たちが咀嚼していればよい。

▲ (野村)勝俣氏に全電源対策は費用が掛かるのかときいたら「それは簡単にできるが、津波は来ないと科学的に論証されたので対策はしなかった」と言った。東電の思考停止について多くの科学者がサポートした。可能性を指摘されながら対策を講じなかったのはなぜかを解明すべきだ。事故シーケンスがあるなら、炉心損傷を防ぐ対策をやるべきである。

▲ (鈴木元衛)SB-LOCA、SR弁について、確かな証拠はなく、結論はだせない。どちらもありうる。可能性を入れて考えるべきというのが国会事故調の考えだと思う。1号機のSR弁が作動音はしなかったけれど開いたとするなら、きちんと説明すべきだ。D/G(ディーゼル発電機)が地震で損傷した可能性はある。日本では非常用D/Gの耐震テストはわずかしかしていない。多度津の加振台で40秒ほど揺らしただけである。どのくらいもつのか、実験が必要である。

▲ (田中)地震による損傷があったかなかったかはともかく、昨年5月の段階で地震による影響はないと切ってしまい、対策に入れないことが大問題である。S/C(圧力抑制室)がやられたのではないかと思っている。

▲ (衣笠)修正版を作る予定はあるのか?いつ作るのか?このまま固定化すると、これは何だということになる。

▲ (立石)国民的議論で国民の意思は示された。廃炉だ。委員会の役割も変わると思う。時期はともかく廃炉となる柏崎刈羽原発の放射能を安全に維持・管理する必要がある。利益があがらないなかで安あがりで済ます仕組みをどう変えるかが重要である。規制委発足に当たってこれまでの原子力行政を担ってきたJNES のような外郭団体をどうするか、もっと明確に言うべきだ。

▲ (野村)規制委は表向き、規制庁は保安院そのものであり、これまでの行政を否定するのは非常にむずかしい。行政のノーリターン・ルールがないと、原発推進の経産相にもどるために覚えのいい活動をしなければとなるのは当然である。ノーリターン・ルールは無理だという声があるが、事故後に言うべき言葉ではない。命がけでやっていくべき。でなければ、命を任すわけにはいかない。電事連については、法律に明記すべき。公権力の規制もあってしかるべき。国会で議論を。

▲ (香山)論文は事実が正しいか、論理が正しいか審査される。 報告書は事実を示さないまま、推論している。報告書208ページの出水について証拠も論理もなく断定している。

▲(田中)東電にはヒアリングをしている。東電が証拠を出していない。

▲ (野村)ヒアリングについては、守秘義務があり開示できないものもある。了解もらえなければ出せない。報告書は論文ではない。資料はあり、思いつきで書いたのではない。原子力の知見をつんできながら事故は起きた。論文形式で事故対策は十分とれたのか。報告書を出してから解散したので、報告書を書き直すことはない。事故調査報告書が複数出るのは当然のこと。書き方は論文とは違う。次の事故を防止するために、なにを得るのかを読み取ることが必要。ひとつでも教訓を得ることが必要だ。

▲ (田中)断定しているのは東電だ。

▲ (鈴木元衛)報告書を出版しないのか。

▲ (野村)もうすぐ出版される見込み。
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橋爪委員もご存じのはずー全国市民オンブズマン連絡会調査報告

「いのち・原発を考える新潟女性の会」では、福井県原子力安全専門委員会の利益相反の報道(3月25日朝日新聞)を受けて、県に「技術委員会並びに2小委員会の全委員の利益相反について、調査し結果を公表すること」を6月20日に要請しました。県原子力安全対策課から明快な回答はありません。

福井県原子力安全専門委員会の利益相反の報道(3月25日朝日新聞)は「12人の委員のうち、4人が2006~2010年度に関西電力の関連団体から計790万円、1人は電力会社と原発メーカーから計700万円の寄付を受けていた」という内容です。

国や福井県等の原発に係る審議会委員の利益相反については、これまで市民団体やマスコミの調査で明らかにされてきました。立地自治体が調査した事例はないようです。

柏崎刈羽原発の中越沖地震後の再稼働の可否について県、市、村は県技術委員会の見解を基に判断してきました。その経緯からすれば、県当局は技術委員会の公正性、透明性、公開性について、常に確認・担保する責任と県民に説明する責任をおっています。技術委員会委員の利益相反についてしかるべき調査をし、結果を県民に示し、技術委員会の一層の公正性を確立する責任を県当局は果たすべきです。

「全国市民オンブズマン連絡会議」は8月18日に「原発審議会委員寄付調査について」を公表しました。その内容について報告します。

● 「全国市民オンブズマン連絡会議」による「原発審議会委員寄付調査について」の報告

1 調査のねらい(概略)

原発の再稼働は、「地元の意向」を無視するわけにはいかない。その「地元の意向」には、立地自治体が設置している専門家で構成されている審議会の決定やまとめが極めて強い影響力をもち、再稼働決定の根拠ともなっている。

審議会の委員である専門家が、電事連の企業や原発関連メーカーから寄付を受けていた場合、審議会での議論が公正であるといいきれるのか。

専門家が複数の立地自治体の審議会委員を兼務しているケースもあるが、そのような場合各自治体独自の判断は期待しがたいのではないか。結局国策としての原発を追認するものとなるのではないか。

以上の観点から立地14道府県を対象に調査した。

2 調査目的と調査対象(概略)

立地14道府県の原子力関係の審議会の学識経験者委員所属の大学に対して

「独立行政法人情報公開法」に基づき

2006年度~2011年度までの寄付、受託研究、奨学寄附金、その他外部資金に関する受け入れ審議資料の開示請求を行った。

そのうえで、2010年度と2011年度の寄付等を対象として

電事連構成企業と、電事連HPとリンクをはっている企業からの寄付等の情報を抽出した。

したがって、委員が「独立行政法人情報公開法」の対象機関に所属していない場合や、大学等が情報の開示決定をしていない場合は、データを入手できない。

開示決定の遅れで、現時点は中間発表である。大学に迅速な情報開示を求める。

3 調査結果(概略)

<2010年度>
265人のうち21人(延べ人数)が企業から研究費等を受領。

新潟県では
* 橋爪秀利(技術委員会と小委員会委員、東北大学大学院工学研究科教授):日本原子力発電(株)から500,000円
* 山崎晴雄(技術委員会と小委員会委員、首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授):(独)原子力安全基盤機構と企業(名は不開示)から6,226,538円

<2011年度>
265人のうち24人(延べ人数)が企業から研究費等を受領。

新潟県では
* 橋爪秀利(技術委員会と小委員会委員、東北大学大学院工学研究科教授):日本原子力発電(株)と日立GEニュークリア・エナジー(株)から1,100,000円

● 8月21日新潟日報の記事「県技術委の橋爪委員 日本原電から寄付金」について

*記事に掲載されている橋爪委員のコメント:「新潟に日本原電の施設はない。県技術委の議論に影響することはありえない」

橋爪委員は、日本原電は県技術委員会の審議対象事業者ではない、と主張しておられるのでしょうが、認識不足ではないでしょうか?いえ、橋爪委員は以下を重々承知で、このようなコメントをしておられるのかもしれません。

日本原電は、以下のように東電と太いパイプでつながっていいます。

① 日本原電(東海第2原発と敦賀原発1,2号機を保有、東電や関電等電力5社に電気を卸売りしている)の筆頭株主は東電(28.233%)です。東電は、日本原電の主要取引先であり重要株主です。日本原電の利益があがれば、つまり3基の原発が生む電気を東電が買えば買うほど、同時に東電への配当金額も上がる仕組みとなっています。

② 建設中のリサイクル燃料貯蔵株式会社は、東電と日本原電の使用済み核燃料の貯蔵・管理をするための施設です。

③ 6月末に退任した東電元会長勝俣氏は日本原電の社外取締役に就任しています。

④ 日本原電の2011年4~9月期の半期報告書(12月発表)によると、原発稼働減(東海第2と敦賀1号機は3.11以降停止、敦賀2号機は2011年8月末定期検査入り停止)で販売電力量は前年同期比83.1%と大きく落ちたのですが、売上高は前年同期比1.1%減とほとんど変わっていませんでした。その結果経常利益は、原発稼働関係の費用が掛からなかった分大きく増えて、373億円、前期の26倍になりました。

⑤ 販売せずとも売り上げ上昇? その仕掛けを日本原電は「販売電力料金は基本料金と従量料金から成っていて、原発が発電していなくとも(販売できなくても)、維持・運転費用がまかなえるよう、販売電力料金を契約している」と説明しています。つまり、基本料金が極めて高い契約になっているのです。

⑥ 実際、昨年4~9月期に東電は日本原電から電気を購入していないにもかかわらず、232億円も日本原電に支払っています。この代金は全て電気料金に上乗せされています。東電管内消費者は、買ってもいない電気のために232億円も払わされていたのです。

⑦ これは、東電家庭向け電気料金値上げについての審議検討(5~7月)でも問題になりました。消費者委員会は7月13日に内閣府に提出した「東京電力の家庭用電気料金の値上げ申請に対する意見」のなかで次のように述べています。

「(2)個別の項目について
ⅲ 購入電力料: 日本原電・東北電力からの購入電力料についても、東京電力本体同様に人件費や随意契約等について厳しいコスト削減努力を行い、原価に反映させるべきである。そもそも購入電力料がゼロであることに加え、日本原電が実質的に東京電力との共同事業体という性格をもつことを考えれば、算入原価を下方修正すべきである」


確かに日本原電の施設は県内にありませんが、日本原電の片腕というか兄弟というか、切っても切れない、表裏一体の関係にある東京電力は、橋爪委員が安全性を確認し再稼働の可否等について判断する技術委員会の審議対象事業者です。

8月21日新潟日報の記事のタイトルは「県技術委の橋爪委員 日本原電から寄付金」は「県技術委の橋爪委員 東電と実質的に共同事業体の日本原電から寄付金」とした方がより正確、的を得た報道になったと思います。

● 県は早急に対応を!

日本原電以外に橋爪委員が寄付を受けている日立GEニュークリア・エナジー(株)は、国内BWR プラント建設にかかわってきた原子力産業事業体で、東電の原発全機(福島と柏崎刈羽)もこの会社が携わっています。

つまり、橋爪委員は、東電と深い関係にある事業体から2年連続で寄付を受けているのです。

8月21日新潟日報の記事で、橋爪委員は「どの分野の研究も大学の予算だけでは足りず、企業からの寄付は必要」ともコメントしています。

これは、原子力ムラの専門家が押しなべて言っていることです。というか、言い続けていることです。3.11の事故後専門家と事業者、電事連の癒着の悪弊が指摘されてなお言い続けているのです。橋爪委員も含めて原子力ムラの専門家が「反省・改革」というモラルを喪失していることの現れではないでしょうか。

言い訳はもう止めて、日本原子力学会あたりで、国民が納得する抜本的な研究費確保の方法を研究開発するべきです。何やら怪しげな、胡散臭いお金で進んでいく原子力研究を、私たちはもう認めません。

8月21日新潟日報の記事には「県技術委員会の寄付金などについては、調査方法を考えている段階。どういう場合に問題視するかも含め、県としての考え方を検討したい」との須貝幸子原子力安全対策課長のコメントも載っています。

技術委員会の公正性にかかわる情報が発表されているのですから、県は早急に検討をまとめ、県民に明快な説明をしなければなりません。

「検証に関する意見・質問窓口設置」について県に要請しました

新潟県は8月14日に、東電福島第1原発事故検証について、県民からの意見・質問を受けて受ける窓口設置を発表しました。

「いのち・原発を考える新潟女性の会」では6月20日に県に「事故検証技術委員会に県民代表を入れること」を要請しました。今回の窓口設置はそれに代わるものにはなりえませんが、県民参加の事故検証の実現につながるものとして評価しています。

窓口設置が県民参加事故検証として実態あるものとなるよう、以下の要請を県知事に送付しました。


2012年8月15日
新潟県知事     泉田 裕彦 様
                             
いのち・原発を考える新潟女性の会
山内悦子 大野和 佐藤早苗 
桑原三恵 本間伸子 樋口由美子
連絡先 桑原三恵
新潟市西蒲区巻甲756-15
TEL 0256-72-5091


 日頃県民の安全安心のためご尽力いただき、感謝申し上げます。
                       
「検証に関する質問・意見の受付窓口」を設置していただきありがとうございました。
事故検証は、専門家の観点はもちろんのこと、いったん事故が起きれば被害者となる私たち県民の視点が必要です。当会は6月20日に「技術委員会に県民代表を入れる」ことを要請しましたが、今回の窓口設置はそれに準じるものと理解しております。県民参加の事故検証が実態あるものとなりますよう、以下の点について要請します。よろしくお願い申し上げます。





1 窓口設置について、周知徹底をお願いします。

2 寄せられた意見・質問・要望はすべて公開してください。

3 事務局で整理して技術委員会の議論に反映するとのことですが、技術委員会の議題に「県民からの意見・質問等について」を設け、議論の時間を確保してください。

4 寄せられた意見・質問・要望に対する技術委員会の回答・見解を明示してください。

5 技術委員会が検証の報告をする前に、県民に直接説明し話し合う場を、できれば県内数カ所で、設けてください。
以上


エネルギー3選択肢、パブコメ提出しました!

「いのち・原発を考える新潟女性の会」、エネルギー政策3選択肢のパブリックコメント期限ぎりぎりの今日、提出しました。

以下、内容です。

<意見の概要>
シナリオ選択以前に、福島原発事故検証を踏まえた国民合意の再稼働評価基準を策定し、全原発のバックチェック、バックフィットを経たうえで、再稼働可能な原発がどれだけあるかを明確にする必要がある。

<意見及びその理由>
次の(1)~(6)を理由に、3選択肢について抜本的な見直しを求める。

(1)再稼働できる原発が何基あるかを明確にせずに原発比率を確定することは、比率の「一人歩き」を招きかねない。判断基準1「原子力の安全確保と将来リスクの低減」の最低条件として、国民合意の規制委員会による福島原発事故と3.11地震の徹底的検証に基づいた判断基準の策定、既存全原発のバックチェック、バックフィットとともに、危機管理体制、防災計画の確立、現行の損害賠償制度見直し・改定が必要である。

(2)エネルギー・環境会議が示している判断基準2以降についても、以下の点で原発依存を誘導する内容となっている。
評価基準2「エネルギー安全保障の強化」:「代替エネルギー確保の見通しは不確実…エネルギー安全保障やエネルギー源の多様化と両立できる依存度提言の道筋を具体化すべき」は、3選択肢のいずれでも示されている再エネの比率を3倍以上高める方向を否定する内容となっている。
評価基準3「地球温暖化問題解決への貢献」:環境とエネルギーについて、温暖化問題のみが言及され、原発事故がもたらした広範に及ぶ放射能汚染の問題が脱落している。農水産業のみならず市民生活においても深刻な問題として解決を求められている現状からすると、この問題の欠落は意図的と言わざるをえない。
評価基準4「コストの抑制、空洞化防止」:電力制度改革等、コストの抑制で追及すべきことを明確に示すべきである。社会経済システムの転換を促進するとしながら、その具体的な内容を示さずに、産業・雇用の空洞化回避が判断基準とされている。

(3)選択肢を提示するのであれば、設定年における実質の稼働率(60~70%)での原子炉基数を示すべきである。その際、討論型世論調査資料4.テーマ2の41ページ「原子力発電比率について」にある稼動年数50年、60年、は「規制委員会」設置法にある稼動年数規定の例外とされる年数であり、その年における比率を示す必要はない。

(4)選択肢に放射性廃棄物処理に関する項目を入れ、選択肢ごとの設定年における放射性廃棄物の蓄積量と、処理方法を明記すべきである。

(5)発電電力量1割減は、2011年の省電気量(省エネ)の実態にそぐわないのではないか?2011~2012年の実態と省エネ最大推定量を示したうえで、目標量を示すべきである。

(6)エネルギー政策決定過程における「国民的議論」を実質あるものとするために意見聴取会、討論型世論調査、パブリックコメント募集を見直し改善する必要がある。その際、国民世論はどのように反映されるのかを、「国民の意向を把握する」というあいまいな表現ではなく、具体的に示すべきである。


"KK・NOW” (その1) パブコメの提出を!

第12回「いのち・原発を考える新潟女性の会」(7月29日)での問題提起をもとに、柏崎刈羽原発(KK)の今“KK・NOW”シリーズを発信します。今日は第1回目です。

● 「40年で廃炉」だと…

柏崎刈羽原発は1号機から7号機まで、7基あります。

総発電量は、1つの原子力発電所としては世界最大です。
(1~5号機が各110万kW,6・7号機が各135.6万kW,計821.2万kW)

1~4号機と5~7号機のタービン建屋の一部が柏崎市、5~7号機の原子炉建屋と、タービン建屋の一部が刈羽村となっています。
全国各地の原発と同様に2つの自治体にまたがって建てられています。
それは交付金等の「恩恵」を複数の自治体に分散するためでもありますが、7基もの原発の敷地を1自治体に求めることが困難な状況を表してもいます。

1号機着工の次は5・2号機が同時着工となりました。柏崎市内の号機のみが先行着工となると刈羽村に入る交付金が柏崎市より大幅に遅れてしまいます。2自治体が原発マネーの恩恵を等しく受けられるようにするための配慮でした。

7基は柏崎市側から1~4号機、建屋建設のため掘り返した土砂を積んで作った築山をはさんで、7~5号機と並んでいます。つまり、刈羽村側から見ると、5,6,7、築山、4,3,2,1号機の順に並んでいます。ちなみに、海岸地区の名称をとって、7~5号機は「大湊側」、1~4号機は「荒浜側」と呼ばれています。

1~7号機の(着工年)、<営業運転開始年>です。

1号機(1978年)<1985年> 
2・5号機(1983年)<1990年> 
3号機(1987年)<1993年>
4号機(1988年)<1994年>
6号機(1991年)<1996年>
7号機(1992年)<1997年>

ところで、6月20日に成立した「原子力規制委員会」設置法には、次の条文があります。

「原子炉を運転できる期間を、最初の使用前検査に合格した日から起算して40年とする」

これには以下の経過があります。

・ 昨年9月に発足した野田政権、のっけから再稼働路線を強調していましたが、菅首相の「脱原発依存」を受け継ぐとして「原発は寿命がきたものから廃炉にする」と、当たり前のことを宣言してもいました。
・ しかし、その「寿命」とは何年なのかは示されず、ようよう今年1月初めに「寿命は40年」とする方針が示され、この方針と規制機関改革も含めた原子力安全改革法案が1月末に閣議決定され国会に提出されました。
・ ところが、この法案、国会のごたごたで審議入りしたのは5月末。大飯原発の再稼働を急いでいた野田政権は規制機関がないことを批判されていたため、法案を自公との協議に持ち込み、自公案をほぼ丸飲み、民主、自公の密室協議で6月半ばには法案をまとめ、衆議院・参議院共に十分な議論もなく、可決成立させました。

こんな経過ですから、「40年廃炉」の条文には次の文言がついています。

「劣化の状況をふまえ、安全性確保の基準に適合している場合に限り、20年を限度に1回だけ延長できる」

なんてことはない、結局これまで政府が「高経年化対策」で示してきた「60年供用」が許される、つまり現行と実質的に変わりない条文となっています。

細野原発事故担当相は「厳格に審査する。原則延長はない」と意気込んでいますが、そのような口約束は「子どもだまし」のようなものではないでしょうか?

2005年に保安院は「高経年化対策」について次のようにいっています。

「運転開始から30年以降では、一部ケーブルについて絶縁劣化による性能低下が急速に進展する可能性が否定できないこと等が確認されたことから、30年を一つの目安として高経年化技術評価を行うことは適切であり、国はその実施体制、実施方法、実施結果について適切性を確認する」(「原子力発電所の高経年化対策について」2005年8月31日 原子力安全・保安院)

保安院は2009年に「高経年化対策」をさらに強化した規制制度を開始しました。

「運転開始後30年にいたる前に、60年供用を仮定した経年劣化予測を行い、設備の健全性について技術評価を行う。

その技術評価と通常の保全活動から、追加保全策について今後10年間の計画(長期保守管理方針)を作成し、その計画を国が事前に審査する。

10年間の計画は定期検査ごとに計画的に実施する」
(「原子力発電所の高経年化対策について」2009年2月28日 原子力安全・保安院)

この高年化対策をもとに、保安院は美浜2号機の40年を超える運転延長を妥当とする審査結果を6月6日に専門家委員会に示し、6月20日に専門委員会の審査を終了、運転延長を容認しました。
6月20日は「原子力規制委員会」設置法案が可決成立した日です。保安院は「駆け込み審査」だと批判されましたが、どこ吹く風、「新しい規制の枠組みはできていない。現行法に沿った措置だ」といっています。

しかし、明日にでも40年廃炉を原則とする新しい規制が成立する状況で、保安院の措置は本当に妥当といえるのでしょうか?信頼性を失っている保安院の審査がまかり通ること自体、原発行政として許されざることではないでしょうか?

3・11以降、保安院・原子力安全委員会の権威は地に落ちました。原子力安全委員会は3月下旬に大飯3,4号機のストレステスト1次評価の審査結果を妥当とする結果を出して以降、機能はストップしています。しかし、この現実を国会・内閣双方がいわば放置しています。その結果、国民が全く信頼していない保安院の審査・評価が続けられ、大飯3,4号機が再稼働されました。機能ストップの原子力安全委員会は宙ぶらりんのまま存続し、班目委員長以下委員も辞任せず、毎月報酬を得ているのでしょう。責任回避・報酬受納のモラルハザードが起きています。

確かに5月5日までは原発は動いていましたから、その安全性について保安院は万全の責任を果たす役割を担うべきであり、昨年3月~6月にかけて保安院が指示した緊急安全対策、外部電源対策、シビアアクシデント対策も稼動中の原発についての当座の対策としては理解できます。しかし、その他の審査・評価はストップされねばならなかったし、ストップできたはずです。

なぜストップできなかったのか?政権中枢に原発推進の強力な力が存在していること、民主・自民両党が電力会社及びそれに関連する団体から多額な資金援助を得ていること、原発に関する深い関心と理解を持ち合わせている国会議員がきわめて少ないこと、…と、悲観的になるのは止めましょう。変化の兆しは出てきているのですから。


以上の「高経年化対策」からすれば、保安院は「原発の設備には30年を経ると性能低下が急速に進展する可能性がある」ことを認めているのですから、原発の寿命は40年ではなく30年とすべきではないでしょうか?

なぜ40年としたのか、政府は諸外国の例にならったというようなことを言っているようです。説得力を欠いた根拠ですから、すでに電力会社等から40年廃炉に対する批判が相次ぎ、「原子力規制委員会」設置法には、次の文言が入りました。

「(40年規制を定める)規定は、施行状況を勘案して速やかに検討が加えられ(規制によって)必要と認められる場合は、所要の措置を講じる」

つまり、規制委員会発足後に速やかに検討し場合によっては40年廃炉規定は変えることができる、というのです。これでは、いくら細野原発担当相が「原則40年」と強調しても意味はありません。40年自体を変えることが許されているのですから。

規制委員会は現在人事が問題となっています。「委員の選定は第三者機関に1次選定として相当数の候補者の選定を行わせた上で、その中から国会同意人事として国会が最終決定するといった透明なプロセスを設定する」とした国会事故調の提言を無視して政府が出した人事案は、民主党内部でも反対の声が強まり、「決める政治」でのりきるかどうかが問われています。

委員長候補の田中俊一氏は国会の所信聴取(8月1日)で「40年を超えた原発は厳格にチェックし、要件を満たさなければ運転させない姿勢で臨むべきだ」と述べたそうですが、田中氏の言動をみていると空気を読み政府の思惑に沿う人のようですから、今のところ信頼シールを貼るわけにはいきません。

ともかく、40年廃炉だとすると、柏崎刈羽原発7基はいつまで稼働されることになるのでしょうか
2025年 1号機廃炉
2030年 2,5号機〃
2033年 3号機〃
2034年 4号機〃
2036年 6号機〃
2037年 7号機〃

7号機廃炉まで25年間新潟県民は柏崎刈羽原発のひざ元に暮らすことになります。
東電が計画しているように全号機が再稼働されれば、2015年から2025年までの10年間は7基全てが運転されることになります。

その間、地震も竜巻も津波もテロも航空機事故も、いっさい何も起きないと誰が保証できるでしょうか?

しかも、柏崎刈羽原発は2007年の中越沖地震で設計時想定の数倍強い揺れに襲われた被災原発です。震災を受けていない原発と比べれば設備・機器の健全性が損なわれていることは明らかです。条件が違う原発に一律に規定を当てはめることは避けなければなりません。

超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」が6月28日に、即時廃炉にすべき原発24基と残る26基の危険度総合ランキングを発表しています。もちろん柏崎刈羽原発は全号機が即時廃炉にすべき24基に入っています。

現在、エネルギー政策3選択肢について「国民的議論」が展開されています。3選択肢とは、2030年に原発比率を0%、15%、20~25%のいずれにするかというものです。

0%なら2030年頃には柏崎刈羽原発は全号機廃炉となっているでしょう。

15%は稼働率80%で40年廃炉のシナリオです。柏崎刈羽原発は6基稼働中となります。稼働率80%は実際より高く、実質の70%とすると3基(枝廣淳子さんの計算によると)新増設が必要です。

20~25%では9基の新増設(枝廣淳子さんの計算によると)が必要です。柏崎刈羽原発6基が稼働中、廃炉となった1号機の代わりとなる原発が建設中となる可能性もあります。

選択肢による違いは?
・ 温暖化への影響の差はあまりありません。ゼロシナリオでは、原発を減らす分、田より省エネ・再エネを進めることになっています。
・ 化石燃料輸入額も大きな差はありません。(0-16兆円、15-16兆円、20~25-15兆円)
・ 発電コスト(kWhあたり)も同様です。(0-15.1円、15-14.1円、20~25-14.1円)
・ 家庭の1か月の電気代(二人以上世帯の平均)はゼロシナリオが他より2000~3000円高くなります。
・ 再エネ導入のコストはゼロシナリオの場合電気代が他より1か月60円ほど高くなります。
・ 省エネ投資はゼロシナリオが他より20兆円ほど高くなります。
・ 経済発展への影響は、原発比率が低いほどGDPの増え方が減ります。

以上が政府の説明に枝廣淳子さんの資料を付け加えたものです。ご覧のとおり政府はコスト、経済性、家計への影響を説明しているのですが、枝廣さんは次の情報も必要だとしています。

・ 稼働率70%で計算した場合の新増設数は上記のとおりです。
・ 新たに発生する高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の量は15%で7000本、20~25%で9000本になります。ゼロシナリオは再稼働する基数によって決まります。
・ 日本は地震や津波のリスクにさらされています。2003~2012年で M6以上は35回、そのうちM7異常は14回に及んでいます。

政府の説明にはない、原発が抱えている処理方法がみつかっていない廃棄物の問題や危険性、それぞれの選択肢が将来世代に残すものも考えなければならない、と枝廣さんは指摘しています。

意見聴取会、討論型世論調査は終了し、現時点ではゼロシナリオが国民世論として優勢だと報道されています。

パブリックコメントは8月12日18:00が締切です。提出まだの皆さん、ぜひ提出を! 家族のために、友達のために、恋人のために、ご自身のために、ぜひ提出を! 

提出することで福島の方々の苦しみを救うことにならないとしても、その苦しみに誠実にむきあうことはできます。

提出することで、あなたの希望を発信できます。一つ一つのささやかな希望の発信がこの国のあるべき方向につながっていきます。

提出方法は「エネルギー・環境会議」で検索すると出てきます。


  

学習交流会での意見を政府と県に送信しました

7月29日の「いのち・原発を考える新潟女性の会」第12回学習交流会での政府と県への意見をまとめ、それぞれにFAX送信しました。ご覧ください。



2012年8月3日
内閣総理大臣 野田 佳彦 様
経済産業大臣 枝野 幸男 様
        
                             
いのち・原発を考える新潟女性の会
山内悦子 大野和 佐藤早苗 桑原三恵
本間伸子 樋口由美子
連絡先 桑原三恵
新潟市西蒲区巻甲756-15
TEL 0256-72-5091


 貴職におかれましては、山積する国政の諸問題にご尽力いただき感謝申し上げます。
「いのち・原発を考える新潟女性の会」ではさる7月29日に下記のテーマで学習交流会を開催しました。54人の参加者から、政府に対して下記の意見が寄せられました。7基の発電総量世界1とされる東京電力柏崎刈羽原子力発電所を抱えさせられている新潟県民の切実な思いを十分にご理解いただき、国内全原発の閉鎖に向けて新たな政策を示されますよう、要請します。



1 「いのち・原発を考える新潟女性の会」第12回学習交流会テーマ
 「えーっ再稼働?!」
   1 再稼働はどのように進められていったか
   2 「政治判断」の問題
   3 柏崎刈羽原発の現状と問題
   4 エネルギー政策 3選択肢

2 政府への意見

・ ゆずってもゆずれないのが増え続ける原発の廃棄物をどうするかということです。私たちは、ことが起きた時全員避難できますか?バスは?道路は? 廃棄物と避難、この2つに対する明確な答えをお願いします。電気よりいのちがたいせつです。

・ 原発は早急にすべてを廃炉にすることを要求します。再生エネルギー導入のための具体的なシュミレーションと廃炉の具体的な取り組みの検討が必要です。生命あっての日本社会、政治家がとる「責任」とはそれに向けての仕事を着実にすることです。

・ 福島第一の原子炉を直接調査して検証するまでは原発を再稼働すべきではない。

・ 政府も報道も、なぜ安全性・必要性しか伝えないのか?もっと危険性についても伝え、国民に判断してもらう必要がある。情報をもっと公平に伝えてほしい。

・ 大飯原発3,4号機再稼働の経過をみると、政治の姿勢が狂っていると感じます。国民の安全・安心が第1です。そのために福島原発事故の原因究明を要望します。

・ 地元の範囲はどこか、地元の合意とはどうあるべきか、周辺自治体から提起がありながら、検討・議論されないまま、政治判断され、大飯原発は再稼働された。安全性、必要性も含めて国民合意無視の再稼働を政権が強行した。強い怒りがわく。

・ つくづく政府のやり方に不満を感じます。政府の対策は電力会社を守るための対策にすぎません。

・ 原子力規制委員会法制定で原子力基本法第2条に「安全保障に資する」の文言が入れられた。すでに韓国では日本の核武装化への警戒感が出ていると報道されている。どさくさにまぎれて、議論もなく、国政の中枢に係る重大な法改正がなされたことに強く抗議する。

・ 野田政権は「脱原発依存」をかかげながら、その陰で電力会社、財界、原子力ムラの既得権益擁護を続けている。国民をだますのはやめてもらいたい。

・ 野田総理の「決める政治」を評価しているのは一部経済界のみ。このことで明らかなように、野田政権のまなざしは財界に向き、国民には向いていない。このような政治姿勢を継続できると考えているとしたら、野田政権は実に旧弊、時代錯誤の集団と言わざるを得ない。

・ 国会事故調報告書の提言を政府はどのように対処していくのかを示さないことに怒りを覚えている。「国会に提出されたもの、扱いは国会に委ねられている」などという言い訳は通らない。提言はまさに政府に投げかけられたものであり、国会に働きかける責任が政府にはあるのではないか。国会が動かないことをいいことにして「知らん顔」を決め込んでいる政府の責任回避は許されない。

・ 野田首相と政権中枢は、政府による原発再稼働と脱原発を忘れ去った政策を批判して国会および官邸をとりまく普通の日本人、草の根の人々の声をもっと真剣に聞くべきだ。エネルギー政策について国民のほとんどが脱原発を望んでいるのは事実です。直ちに全原発をストップするのが、福島を経験した日本人なら当然でしょう。この期に及んで、まだ経済界や東電・電力会社を守るためのエネルギー政策に固執するのですか? いい加減にしてください!      

                                    以上




2012年8月3日
新潟県知事     泉田 裕彦 様
                             
いのち・原発を考える新潟女性の会
山内悦子 大野和 佐藤早苗 
桑原三恵 本間伸子 樋口由美子
連絡先 桑原三恵
新潟市西蒲区巻甲756-15
TEL 0256-72-5091


 日頃県民の安全安心のためご尽力いただき、感謝申し上げます。
「いのち・原発を考える新潟女性の会」ではさる7月29日に下記のテーマで学習交流会を開催しました。54人の参加者から、県に対して下記の意見が寄せられました。7基の発電総量世界1とされる東京電力柏崎刈羽原子力発電所を抱えさせられている県民の切実な思いを十分にご理解いただき、県民の安全・安心を守る行政を進められますよう、要請します。
 なお、国に対する意見は別紙のように野田総理、枝野経産相に送付しております。ご高覧をお願いいたします。



1 「いのち・原発を考える新潟女性の会」第12回学習交流会テーマ
 「えーっ再稼働?!」
   1 再稼働はどのように進められていったか
   2 「政治判断」の問題
   3 柏崎刈羽原発の現状と問題
   4 エネルギー政策 3選択肢

2 県への意見

・ 泉田知事の意見は正しいと思う。選挙に際しても、圧力に負けず、考えを変えないでほしい。

・ 原発ゼロ、そしてがれき処理も第2の原発に匹敵する問題だと思います。泉田知事には、県民のいのちを守るために、今の姿勢を崩さずにがんばってほしいです。

・ 県技術委員会のメンバーはかたよっているのではないですか?技術は、科学技術振興や経済発展のためという以前に、人間のためにあるべきと思います。現在のメンバーは、技術者、科学者として一流なのかもしれませんが、果たして本当に県民の安全を考えていてくれるのでしょうか。原発や防災について、プロ以上に真剣に考えている一般県民は多々いるはずです。そういう人も、またとりわけ女性もせめて2人くらいは委員会のメンバーに含めるべきではないでしょうか。

                                    以上

第12回学習交流会報告ーご家族が避難している菅野さんにとって3シナリオとは?(改訂版)

暑い―… 夏まっさかり、真夏です。

「暑いのはへっちゃら、寒いよりいい」などと言い続けていた連れ合いも年齢のせいか、「暑いなぁ」とつぶやいています。熱中症―最近登場した言葉が私の足元にも迫ってきているのかもしれません。油断は禁物といいます、皆様、熱中症にご注意です。

7月29日「いのち・原発を考える新潟女性の会」第12回学習交流会の報告です。

会場:ほんぽーと・ビーンズホール
テーマ:「えーっ再稼働?!」
参加人数:54人
日程:
13:30開会、日程説明 
13:35「届けましょう、私たちの声を!」アクション(報告経産省、東電本社、県への要請行動)報告
13:45~14;30 問題提起(桑原三恵)
(休憩)
14:45~15:40 問題提起(桑原三恵)、交流会
(次回案内)15:45終了

●問題提起要旨

1 再稼働はどのように進められていったのか?
<玄海・初夏の陣>
・ 現政権は2011年3月11日東電福島原発事故発災直後から、当時停止していた原発の早期再稼働をめざしていた。
・ 保安院は3月30日「緊急安全対策」4月15日「外部電源対策」6月7日「シビアアクシデント対策」を指示、各電力会社の実施状況を確認し、6月18日に海江田経産相が再稼働についての談話を発表。
・ 6月29日、海江田経産相は佐賀県玄海町長を訪問。九州電力玄海原発2,3号機の再稼働同意を要請
・ 7月4日玄海町長、再稼働同意を表明。直後に九州電力の「やらせメール」が発覚。7月7日同意を撤回。経産相、全原発にストレステスト導入を表明。
・ 9月初めに発足した野田政権は当初より再稼働積極推進を表明。鉢呂前経産相のあと9月12日に就任した枝野経産相も「稼働すべき原発は再稼働」と言明。
<大飯・冬の陣>
・ 再稼働の条件として新たに組み入れられたストレステストを含めた「再稼働シナリオ」のもと、10月下旬から大飯3,4号機再稼働へのステップが進められた。
・ 保安院は2月8日に、議論継続を求める意見を封じ、3,4号機のストレステスト1次評価の審議を打ち切った。
・ 3月23日には原子力安全委員会が保安院審査書を確認。再稼働の是非は「政治判断」に委ねられる段階に入った。
・ 野田総理、枝野経産相、細野原発事故担当相、藤村官房長官による4大臣会合は4月3日にスタート。6日には「原子力発電所の再起動にあたっての安全性に関する判断基準」を決定。
・ 13日第6回会合で「3,4号機の安全性は確保され再起動の必要性も存在する、今後は地元福井県、おおい町の理解を求めていく」と表明。
・ 4月26日、経産相がおおい長で説明会を開催。5月15日におおい町議会は再稼働同意を決議。
・ この間、経産相、副大臣、細野原発相らが、福井県、関西広域連合等に説明。
・ 5月30日、関西広域連合が事実上容認の声明を発表。
・ 6月8日、福井県知事の要請をうけいれ、野田総理記者会見で「再稼働の重要性、必要性」を表明。
・ 6月10日、福井県原子力安全専門委員会は6日に渡辺満久教授らが指摘した大飯原発サイト内を走る破砕帯について、保安院から「問題ない」との説明を受け、3、4号機の安全性を確認。
・ 6月14日、おおい町長、再稼働合意を表明。
・ 6月16日、福井県知事、野田総理らと会談。前提8項目を提示。野田総理、最終判断を表明。

2「政治判断」の問題
・「安全に関する判断基準」の問題
外付け設備の対策にすぎない。 ストレステスト1次評価では安全の判断はできない。 福島事故のような地震・津波を想定した判断基準でしかない。 事故原因を津波・浸水にかぎった対策にすぎない。 シビアアクシデント対策の重要部分が先送りされている。

・ 関電と2人3脚で“でっち上げた”必要性
関電の今夏需給率は供給力評価、節電対策で問題があった。 4大臣会合でピーク時の需給状況は十分検討されずに、今夏電力不足が必要性の根拠とされた。 需給検証委員会の見通し確定を基に5月18日に決定された政府の今夏電力需給対策は「節電要請」であり、原発ゼロでもやり切れることは明らかだった。 大飯再稼働の真の狙いは関電株主総会での副社長の発言「原発が全て止まれば9千億円という膨大なコストが発生する。再稼働しなければ継続的な経営はむずかしい」に表れている。
政府の「必要性」は「無策の脅し」に過ぎない。

・ 地元の範囲と合意
政府は事故が明らかにした被害の範囲を無視し「地元の範囲は政府が判断する」「地元の理解は政治判断、地元同意は必ずしも前提条件ではない」と言明。事故前と同様に立地県・立地町の首長の同意のみを最終判断の根拠とした。

・ 再稼働できる状況か?
規制組織も発足せず、防災指針も未定、国民世論は再稼働反対が優勢、社会的環境も合意もない状況で政府は再稼働を強行した。

・ 政府の“再稼働作戦”-“論点のすりかえ”
政府は「脱原発依存」方針のかげで財界・原子力ムラの既得権擁護を続けている。「国民生活を守る、日本の社会はたちゆかなくなる」などの常とう句を使い、論点を微妙にずらしながら、再稼働を推し進めた。

3 柏崎刈羽原発の現状と問題点
・ 柏崎刈羽原発の格納容器(MARK―Ⅱ、RCCV)は地震に弱い。
・ 40年で廃炉とすると7号機は2037年まで稼働する。
・ 1、7号機のステレステスト評価書には239箇所ものミスがあった。
・ 中越沖地震後再稼働した1,5,6,7号機は問題を抱えたまま運転されている。
・ 「総合特別事業計画」にのせられている再稼働計画とは?
・ 活断層の連動の問題

* 上記3の問題提起については、次回以降のブログで詳細を載せます。

4 エネルギー政策 3選択肢
・ 3選択肢誕生までの経過
・ 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会での原発比率論議の経過
・ 主な論点の概要
・ 3シナリオとは?
・ 国民的議論のなかみ
・ 「エネルギー選択肢とそれぞれの意味するもの」(幸せ経済社会研究所 枝廣淳子)の学習

● 交流会での発言、アンケート感想・意見の要旨
・ デモは効果がないのでは?それよりもっと経済からせまったほうがいいのではないか。東電支援の企業に圧力をかけられないだろうか?
・ 大手銀行はほとんどが東電の仲間だ。使用済み燃料は資産だが、廃炉となれば全て負債となる。利益のために原発を動かそうとしている。デモはだめ、県民投票もだめ、何をやっても仕方がないというのが最悪のパターンだ。どんな形態でも、デモでなくても例えば今日のような会で人が集まることで先にあるものを見つけていくことが大事だと思う。
・ 放射能の取組でいうと、郡山(福島県)では話題にできない。聞きたくない、という人々が多い。
・ 政府は金融界の破綻を恐れている。原発を動かさないために、田中優さんが「負債の分散」を提起している。
・ とにかく声をあげることが重要ではないか。街頭署名も宣伝も一定の効果はある。色々な場所から声を上げることが大切だ。
・ 枝廣さんの基本問題委員会でのスタンスはどうだったのか?事故の危険性、廃棄物等考えれば原発ゼロしかない。この集会もデモの1形態だと思う。東電福島事故はいろいろなことをあきらかにしたが、原発問題は経営の問題であり、金融の問題だということも明らかにした。
・ 原子力規制委員会法で原子力基本法が改悪されたのは大きな問題だ。
・ 私ができることから始めようと考えている。まずは早速アンペアを下げる。明日工事だ。電気を使わないように暮らすことが原発なしでも電力は足りることにつながる。
・ 政府の原発事故後の対応が論理的でない。論理的でないものを論理で崩すのは難しい。言い訳することが多岐にあるのだろう。どさくさに紛れていいようにしている。NHKの事故検証番組で①主蒸気逃し弁の機能喪失②ベント配管損傷の可能性③放射能汚染された場所への輸送についてノウハウが用意されていなかった、の3点があげられていた。原発は7℃高い排水を海に流し続けているので地球温暖化につながっている。しかも配管に貝がつかないように薬剤を使っているのだから、きっと貝の雌雄体に影響しているのではないか?
・ 我が家も9月から「発電所」を始める。60歳過ぎてローンを抱えての出発だ。子どもに発電所付きの居を残す第1歩はかなり心もとないけれど…。
・ ゼロシナリオと20~25シナリオの中間がいい、という人が多いように思う。その人たちは15%では3基の新増設をすることは知っているのだろうか?「安全保障に資する」の言葉の恐ろしさを知らない人が多い。この本用の内容を知らせる必要を痛切に思う。
・ 始めて参加した。政治の姿勢がくるっていると感じた。安全・安心がだい1、そのために事故の原因究明を要望する。原発ゼロはもちろん、瓦礫処理も第2の
原発問題だと思う。知事には県民のいのちを守るために今の姿勢を崩さずに頑張ってほしいい。
・ つくづく政府のやり方に不満を感じる。東電を守ることを第1にした対策のように感じる。できることは小さなことだが、今後も勉強しながら原発ゼロの社会を目指したい。
・ 問題提起を聞いて改めて怒りがわいてきた。原発の問題も温暖化対策、ごみ対策と同様、政府は真剣に取り組もうとしていない。限りある資源のなかで地球の一員として生存していることを忘れないで暮らしていく社会を目指すことが原発の問題の解決につながると思う。
・ 参加し勉強するなかで、自分の意見をもち、発信していきたいと思う。
・ 県技術委員会のメンバーのほとんどが原子力ムラに関係しているとは知らなかった。国の委員会ですらメンバー攻勢を少しは考えるポーズを示している。知事は今は慎重な姿勢をとっているが、技術委員会の結論しだいとなれば、現在の委員構成は問題だ。「いのち・原発を考える新潟女性の会」が技術委員会に県民代表をいれるように要請したことは大賛成だ。避難者の話を聞く会も県に積極的に考えてもらいたい。発言・行動はなかなかできないでいるが、あちこちで一人でも立ちあがっている人を見て叱咤激励されているような気持でいる。県民投票署名活動の手伝いをしている。一般的には高齢女性の関心が高いようだ。お母さんの世代が巻で頑張ったからという若い母親や、お母さんに言われて巻から手伝いに来た女子高校生2人や、若い男性が気軽に応じてくれたり、カンパをおいていってくれたりとか、感動する場面も何回か会った。
・ 再稼働、原発事故原因の究明、地震、福島の現状、汚染の広がり、そして震災瓦礫の広域処理の問題―日々新しい情報がかわされるなかで、整理がつかない状況だったが、分かり易い解説で勉強になった。交流会質疑もたいへん興味深く聞いた。さまざまな意見を持つ人がいると改めて感じている。柏崎市で始まった市役所前の金曜日集会にはなかなか集まらないようだが、新潟市ではそれなりに集まっている。本拠地ではやはり物申せない状況が数字となって現れていてせつない気持ちになった。避難している人は「いのちあっての雇用」と言うが、明日の暮らしを考えると原発立地ではなかなか声を上げにくいのが現状だ。そうであっても、未来に希望を持つために市民一人一人が変わろう、変えていこうという意識を持ってほしいと思った。今論議されているエネルギー政策も期待が持てないし、行政も具体的な対策は打ってくれないだろう。原発に依存しない町づくりを、特に若い人たちの手でおこなっていってほしい。柏崎市に住んでいないので言えるのかもしれないが、高校までの18年間を過ごし、家族親類の多くが今も柏崎刈羽で生活している。自慢ではないが海・川・山と自然あふれるよい町だ。原発が廃炉になった日に、皆で笑える世界を作りたいと思う。

…最後に、郡山からご家族が新潟に避難しておられ、ご自身は郡山から土曜日にご家族のもとへ来られ日曜の夜には郡山へ戻る日々を送っていらっしゃる菅野さんの「3選択肢」についてのコメントをお読みください。(学習交流会にご参加でしたが、時間が足りずお話しいただけなかったので、メールでコメントをいただきました)

一言でいえばこんなことをやらなくても、原発が爆発した映像・私たち避難者の現状を知れば、ゼロしかありえないと思っています。何千何万分の一だろうが、こんな危険なことを続けるのは信じられません。

今回この資料(枝廣淳子さんのPPT資料)を見て、さらになぜゼロにしないのかが不思議です。再エネ比率、火力比率、温室効果ガス排出量、発電コスト、ゼロシナリオと25シナリオは大差がありません。しかし、新増設する原発の数・新たに発生する高レベル放射性廃棄物は大差があります。この資料があったら、議論するまでもないだろうと思います。

(参照:枝廣さんのPPT資料「エネルギー選択肢とそれぞれの意味するもの」より)
原発稼働率を70%で計算すると、必要な原発の新増設数は15シナリオでは2030年までに3基となります。(2001~2010年の平均原発稼働率は67.8%でした)

これだけの惨事がありながら、まだ新設などと考える気持ちが全く分かりません。

建設中の原発はもったいないと思うかもしれませんが、放射能汚染されていません。廃炉にするよりよほどコストがかからないでしょう。

桑原さんのおっしゃるとおり、「福島の苦しみがみおえてこない、まるで事故などなかったかのように」思えてなりません。

目の前のメニューは選ぶに値するものでしょうか? 回転寿司に入ったら、ケーキモゼリーモから揚げも食べません。握りずしです。エネルギー選択はゼロしかありえません。


* アンケートには「国、東電、県に言いたい!」記入欄があります。そこにご記入いただいたご意見は申し入れ書にしてそれぞれに送付します。送付後ブログで紹介します。

*ご参加の皆さまはじめブログを読んでくださった皆さま、大変お疲れさまでした。ありがとうございました。

「いのち・原発を考える新潟女性の会」、次回は12月9日(日)13:30~16:00、万代市民会館で今中哲二さん(京大原子炉実験所)に講演をしていただきます。それまでの間、開くようでしたら、ブログ等でお知らせします。
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