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県技術委員会報告・”これは注目”版

今年度第2回県技術委員会報告・“これは注目”版

今年度第2回県技術委員会(9月14日13:00~16:20 県庁西回廊2階「講堂」)の説明や質疑応答、意見で“これは注目”をまとめました。概要版に比べて、グンと短く、読みやすい(?)と思います。おつきあい願います。

“これは注目”その1
今回初めて規制庁本庁が出席しました(先回は柏崎刈羽原子力規制事務所所長 内藤浩行氏のみでした)。
技術基盤課課長補佐 田口達也氏です。ところが、この課長補佐さん、「津波の担当ではない」そうで十分な回答・説明ができませんでした。県の要請や質問に答えるために派遣されたはずなのに。
規制庁は、きちんと説明できる職員を派遣せねば。説明責任が果たせないようでは、出張旅費が無駄になります。

“これは注目”その2
汚染水に係る放射線量観測値も、放出量試算結果も、基準値を超えています。「コントロールされている」などと言える状況ではありません。
①1~4号機の取水口付近では現在も10~100Bq/LオーダーのCs-137が観測されている。
*告示濃度(周辺監視区域外の水中の濃度限度)
Cs-134: 69 Bq/L   Cs-137: 90 Bq/L
②放出量試算結果
トリチウム H 23.5~H25.8の合計最大値 4×10の13乗Bq
ストロンチウム     〃       1×10の13乗Bq
セシウム        〃       2×10の13乗Bq

*年間放出基準値
トリチウム 2.2×10の13乗Bq
放射性液体廃棄物(トリチウムを除く)2.2×10の11乗Bq

“これは注目”その3
抜本対策の“目玉”、凍土遮水壁について、委員の質問「どこに、どういう実績があるのか」に対して、東電の回答「十分な実績がある」だけ。実績の具体例は出さなかった。というより、出せなかった、が正しいでしょうね。語れるほどの実績なし、はすでに周知のこと。でも、政府は300億円以上ものお金をつぎ込んで「責任をもってやる」などと言っているのです。汚染水問題解決の道筋は一層暗くなっています。

“これは注目”その4
H4タンクからの汚染水漏えい問題で、No.5タンクからの水の移送(完了)、同型タンク全数点検(完了)、汚染水土壌の回収、パトロール強化、堰ドレン弁通常“閉”に変更等の応急対策後の対策は、ボルト締め型タンク全数での水位計設置、水位集中管理システムの導入、溶接型タンクの増設、ボルト締め型タンクのリプレース等が挙げられているのですが、すべて「検討中」。費用対効果を見ているのでしょうか?東電は、万全を期して念を入れた対策を打つ余裕がなくなっているのです。経費削減で、必要最低限の対策を続ければ、また“近日中に”次のトラブルが顔を出すのでは?

“これは注目”その5
東電は、汚染水・タンク本部を設置して「汚染水の問題について組織体制の抜本的な見直し・強化を実施し、全力をあげて取り組む」のだそうです。そう、汚染水問題は片手間でできるものではありません。東電の全力を挙げねば。柏崎刈羽原発再稼働は棚上げすべきです。

“これは注目”その6
皆さんの多くが、避難計画ができていなければ再稼働はムリ、と思っていらっしゃると思います。避難ルートや避難先は確保できるのか、といった防災関連は規制委の所管ではありません。内閣府になるのです。委員の質問に規制庁・田口氏は「防災に関する規制委の役割は、防災指針を策定し、その内容に責任を持つこと」と答えています。

“これは注目”その7
旧指針の中に「立地指針」というのがありました。原発を作るにあたって、次の3条件が満たされていることを確認しなければならないとしています。
①原子炉からある距離の範囲内は非居住区域であること
②非居住区域の外側は低人口地帯であること
③原子炉敷地は人口密集地帯からある距離だけ離れていること
具体的には、敷地境界で250mSvという基準がありました。
この基準は「格納容器はこわれない(炉心溶融はない)」という前提に基づいていました。
新基準では、この前提が消えました。1Fで3基もの炉心溶融が起きたからです。

炉心溶融はありうる―これが新基準の前提です。大量の高濃度放射性物質が流れ出る可能性があるのですから、敷地境界で250mSvは“現実離れした基準”となり、廃棄処分!代わりに総放出量で見ていくことになったのです。田口氏は「ベントした場合でも、敷地外は100テラ㏃以下にすることを目標とし、そこを確認する」と説明。

つまり、新基準を合格した原発は、100テラ㏃以下なら放射能をだしてもかまわない、とのお墨付きを手に人口密集地帯のすぐわきで、核分裂を繰り返し電気を生むことになるのです。

“これは注目”その8
テロ対策は、「武力攻撃事態等にける国民の保護のための措置に関する法律」で対策を講じることになっている、のだそうです。あらゆる事象を想定して安全性を確保するはずの新基準では、テロ対策が先送りされています。

“これは注目”その9
1Fの事故検証は、ヒアリング・スタイルになります。
トピックを絞って委員2人程度で東電等にヒアリングを実施、その後委員全員で情報を共有し、意見交換する、のだそうです。

“これは注目”その10
1F1号機の非常用ディ-ゼル発電機の機能喪失の原因は地震か?津波か?について、東電は今まで出さなかったデータ(過渡現象記録装置の追加データ)が得られたとして、そのデータからもやっぱり津波が原因、との報告をしました。
これに対して田中三彦委員は津波到着時刻との関連で、東電の説明はなっていないと反論しました。詳細は「報告・概要版」をご覧ください。

        
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県技術委員会報告・概要版

今年度第2回県技術委員会報告・概要版

傍聴メモを中心に、資料内容も加えた報告です。
少々長いですが、ご覧いただければありがたいです。

なお、資料詳細は以下にあります。
http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1356768591371.html

今年度第2回県技術委員会報告
9月14日13:00~16:20
県庁西回廊2階「講堂」
委員:12人出席(小山、野中、原、三上、吉川、以上5人欠席)
<規制庁>
技術基盤課課長補佐 田口達也
柏崎刈羽原子力規制事務所所長 内藤浩行
<東電>
原子力運営管理部長 五十嵐信二
原子力設備管理部長 河村慎一
柏崎刈羽原子力発電所長 横村忠幸
柏崎刈羽原子力発電所原子力安全センター所長 新井史朗

1 福島第一原子力発電所の汚染水の状況報告(東電・新井史朗)
①1~4号機の取水口付近では現在も10~100Bq/LオーダーのCs-137が観測されている。南放水口(港湾外)付近では、2012年12月以降未検出、今年6月以降10 Bq/L以下で測定されている。。
*告示濃度(周辺監視区域外の水中の濃度限度)
Cs-134:69 Bq/L Cs-137:90 Bq/L
②1-2号取水口間の地下水からは数万~数十万Bq/Lオーダーのトリチウムが検出されている。
③放出量試算結果
トリチウム H 23.5~H25.8の合計最大値 4×10の13乗Bq
ストロンチウム     〃       1×10の13乗Bq
セシウム        〃       2×10の13乗Bq
*年間放出基準値
トリチウム 2.2×10の13乗Bq
放射性液体廃棄物(トリチウムを除く)2.2×10の11乗Bq
④緊急対策
・トレンチからの高濃度汚染水除去
・地盤改良、地下水のく見出し、地表の舗装
・地下水バイパス
⑤抜本対策
・海側遮水壁の設置
・陸側   〃
・サブドレンからの地下水くみ上げ
⑥H4タンクからの漏えい
8月19日 H4 北タンクエリアの堰ドレン弁付近に水たまりを確認
8月20日 同エリアのNo.5タンクの底部に水の広がり、水位約3m低下を確認
8月21日 H4 北タンクエリアの東側の排水路壁面に放射能検出箇所を確認。現在、原因を調査中。
H4 北タンクエリア周辺の排水路、観測井戸で放射能検出
⑦応急対策
・No.5タンクからの水の移送(完了)、同型タンク全数点検(完了)、汚染水土壌の回収等
・パトロール強化
・堰ドレン弁通常“閉”に変更
・排水溝海側のモニタリング強化
・サーモグラフィーによるタンク内水位管理を導入
⑧今後の対策
・ボルト締め型タンク全数での水位計設置
・水位集中管理システムの導入
・溶接型タンクの増設
・ボルト締め型タンクのリプレース
等の対策を検討中
⑨汚染水・タンク本部の設置
汚染水の問題について組織体制の抜本的な見直し・強化を実施し、全力をあげて取り組む

<主な質疑応答>
(田中)
・凍土遮水壁はどこにどういう実績があるのか?
→(東電)十分に実績がある。
・冬季地中は凍るのではないか?地盤に変化が出るのではないか?
→(東電)建屋から40~50m離れた地点に設置する。冬季については今後検討する。
(立石)
・対策は、中長期ではなく、3方針とのかかわりで説明すべきだ。タンクの耐震性はどうか?
→(東電)確認済みである。
・地下水の流動システムを把握しているのか?
→(東電)経産省委員会に報告している。
・遮水壁の機能は数十年間もつのか?
→(東電)しっかりやっていく。

2 議題
(1)規制委員会への質問に対する回答(規制庁 田口達也)
 新潟県要請・質問 <規制委回答>です。
1 シビアアクシデントに対応する専門組織体制を国として整備すること <事故時のオンサイト対応は一義的に原子力事業者が行う>
2 シビアアクシデントに対応する国の要員や専門家の育成について、制度的・組織的にどう対応するのか <人材を登用し育成を継続する>
3 事故時の事業者、規制委員会、官邸等の役割について説明すること <原災法のとおりである>
4 免震重要棟を重要度分類に位置づけること。送・変電網を含むB・Cクラスの重要度を見直すこと。<緊急時対策所(免震重要棟)はSクラスに相当する耐震性を求めている。耐震重要度分類については今後重要度分類に関する審査指針を見直す>
5 基準地震動の見直し方針について説明すること <事業者の申請に基づく審査による>
6 電源盤・ポンプ・非常用電源について、津波の高さに対する施設の裕度の考え方を整理すること。津波対策施設の重要度分類の基準を検討すること <敷地への浸水防止、漏水による影響防止、施設の隔離等を組み合わせ、総合的に安全性を向上させる。津波防護施設の耐震重要度はもっとも高いSクラスとなっている>
7 新たに判明したリスクに対応する基準を設けること。「残余リスク」の対応を検討すること。<全号機で同時にシビアアクシデントが発生しても対応できるよう、手順書の整備、訓練の実施及び体制整備を求めている。使用済み燃料プール水位確保対策、燃料損傷緩和対策を求めている>
8 保管燃料集合体数を制限するルールなどを検討しているか? <検討していない>
9 被ばく限度を超えた場合の作業方法と関連する法整備を検討すること <告示に規定された線量限度以下のできるだけ低い被ばく線量下での対応体制を求めていく。原子炉設置者は保安措置や保安規定に定められた防護措置を講ずるよう義務付けられている>
10 重要設備へのアクセスルートと、周辺道路等を整備すること < 新基準等の内容に関係がないが、今後の参考とする>
11 災害時における重大事項決定について、誰がどう対応すべきか、あらかじめ検討し、躊躇なく判断できるよう、国として保険制度等を整備すること。 重大事項決定に遅れが出ないことを求めている。必要に応じて国は原子力事業者に炉規法に基づく命令ができる。
12 いつ、だれが、何に基づいて事業者の判断を妥当とするのか? 文書決裁しなくても口頭決済を認めることを考えている。
13 積極的かつ継続的に規制にとりくむとともに、事業者の安全向上の努力を積極的に促すような規制をすること。 事業者の自主的努力も組み込んだ安全性の総合的評価を届けださせる制度の詳細を検討中である。
14 最新の科学的知見を反映する方法を説明すること。海外の規制との比較について説明すること。事業者による自主的な安全への努力についてどのような制度を構築するのか説明すること。 国内外のトラブルについてスクリーニングをしている。福島事故と海外の規制について十分検討し、抜けがないかを見た。ストレステストのような手法による「総合安全制度」を策定中である。
15 テロ対策や米国の「B.5.b」の考え方も取り入れて対応すること。 テロに対する備えについては、「武力攻撃事態等にける国民の保護のための措置に関する法律」で対策を講じることになっている。「B.5.b」を参考に、意図的な航空機衝突等に対しての対策を求めている。
16 規制の技術レベル向上の仕組みについて説明すること。 JNESとの統合作業が開始されている。
17 審査の技術レベルについて第三者が評価できることが望ましい。 公務員の能力評価で第三者の導入は難しい。
18 警察、海上保安庁、自衛隊の具体的な体制・役割・指揮命令系統について説明すること。 国民保護法の範囲である。

<主な質疑応答・意見>
(立石)
・オンサイト、オフサイトの国、事業者等の役割が具体的に見えてこない。説明が不十分だ。
(橋爪)
・防災指針を変えただけでは不十分である。1Fに適応するとどうなのかという“仮想的バックフィット”が検証に必要である。
(山内)
・オンサイトを超えた国の役割について規制委は考えられないということか?防災とか、自治体とか、事業者以外については関係ないということか?
→(規制庁)炉規法に基づく規制を超えることについては答えられない。防災については内閣が所管である。規制委は、防災指針を策定し、その内容に責任を有する。
(田中)
・Ssの設定は06年の耐震指針を包含してそこにプラスしているのか?震源の強さを見直す必要があるのではないか?
→(規制庁)従来に加えて新たに上乗せしている。
・新Ssで防潮壁を作り直す必要が出てくるのではないか?
→(規制庁)防潮壁はSsに耐える必要がある。
・柏崎刈羽のSs(2300、1209)が変わる可能性はあるのか?その場合設備のチェックはどうなるのか?
→(東電)Ssについては見直しの最中である。厳しい側で見ている。
(衣笠)
・D/Gへの給油配管にSクラスは必要か?何らかの方法で運ばれればいいのではないか?
→(規制庁)車で運搬については審査の中で話を聞く段階である。デザインベースでは考えていないので検討中だ。
・保守性はあらゆるものに必要だ。基準津波の裕度は?
→(規制庁)基準津波の保守性は確認済み。裕度として具体的な数字を挙げることはしない。万一基準津波を超えたら水密化で対応する。基準津波を超える想定については、担当でないのでよくわからない。
(西川)
・想定津波を超える確率が気になる。水密扉で対応なのか?
→(規制庁)想定津波を超える可能性は常にある。水密扉とシビアアクシデント対策での対応となる。
(鈴木)
・残余のリスクについて受容できるとのニュアンスがある。周辺住民にリスクがある。敷地境界の線量はSAでどうなるのか?
→(規制庁)これまでの想定事故は、格納容器健全が前提であり、ヨウ素、セシウムは隙間から出るとして敷地境界は250mSv以下ということになっていた。新基準では、炉心溶融を想定するので敷地境界の基準は現実的ではない。無理である。格納容器が破損しない対策をして事故発生でも5mSv以下を確認する審査ガイドを検討している。

  *「炉心損傷防止対策及び格納容器破損防止対策の有効性の評価に係る標準評価手法(審査ガイド) (案)」5ページ
  (6)格納容器圧力逃し装置設備を使用する事故シーケンスの有効性の評価では、敷地境界での実効線量を評価し、周辺の公衆に対して著しい放射線被ばくのリスクを与えないこと(事故発生当たり概ね5mSv以下)を確認する。

・希ガスは検討しているのか?
→(規制庁)性能はまだ見ていない。
(衣笠)
・事故時の放出量、敷地境界のどちらがいいか?
→(規制庁)ベントしても敷地外を100テラ㏃以下にすることを目標とし、そこを確認する。炉心溶融
を想定した新基準では総放出量でみていくことに変更した。
・避難ルートが確定されていない場合は審査をOKとしないのか?
→(規制庁)炉規法の範囲内で審査する。
(山崎)
・資材運搬は事業者任せか?
→(規制庁)それが前提である。7日間は敷地内で対応できることを要求している。
(杉本)
・JNESで技術力がある人は60歳以上である。人材育成について計画的にしっかりやってもらい
たい。
(立石)
・大飯原発のチェックでは、問題もあるがいいだろうとなった。それと厳格に審査するは、どういう関係
か?
→(規制庁)大飯のチェックは現状把握が目的。基準に照らした審査はこれからである。
(山内)
・JNES との統合は重要である。自衛隊との連携は規制委の所管か?
→(規制庁)あくまで事業者対応が前提である。
(鈴木)
・性能評価に加震が必要だ。新設置の見込みはあるのか?
→(規制庁)多度津より小さいが。設備はある。加震テストについては把握していない。
(橋爪)
JNESの技術的視点をぜひ取り入れてもらいたい。

(2)福島第一原子力発電所事故の検証の進め方
(県事務局)
委員全員が集まるのは困難であり、トピックを絞って2名程度の委員で東電等に公開でヒアリングを実施し、委員全員で情報を共有し、意見交換をする。ヒアリングには担当者以外も参加できる。東京での実施もありうる。
(田中)
・国会事故調のヒアリングには公開、非公開の両方があり、非公開が実があがることがあった。深いレベルのヒアリングができるようにするために、事業者の考え方を議論できるようなものにしていく必要がある。実があがる方法を考えるべきだ。
(立石)
・事故調のようなことをやるとなると難しいなと思う。
(山田防災局長)
・課題を明らかにするためのヒアリングであり、透明性が重要だ。公開できるものを考えている。
(鈴木)
・公開の場で疑問点を議論することはよいと思う。
(田中)
・情報量の差のなかでの議論を考えて、実りあるものを追及していく必要がある。
(立石)
・検証項目に汚染水問題を入れてもらいたい。
(県事務局)
ヒアリングの具体的中身は事務局と座長で検討、メールで連絡する。追加検証項目があれば、メールで提起してもらいたい。

(3)昨年度に引き続き検証が必要な事項(東京電力)
(東電・川村)
1号機における電源喪失について、過渡現象記録装置の追加データが得られた。その結果、非常用母線(M/Cなど)の電源喪失はD/G(A)(B)が地震の影響で機能を喪失したためでなく、非常用母線を含む設備が津波による被水等の影響で機能喪失したものと考えられる。
(田中)
・過渡現象記録装置の追加データなぜ出てきたのかわからないが、15:36台に母線がやられたということは重要である。
・なぜ母線がやられたのか、15:36に津波が来たことを説明すべきである。
・津波はまず4号機の南に15:37着岸、北上した。1号機が津波の影響を受けたのは15:39頃である。これには、目撃者もいる。
・15:36には1号機に津波は来ていない。これについて東電は何も説明していない。
・元GEエンジニアの佐藤暁さんが「取水口から水が入り循環系がやられると、電源盤がやられる可能性がある。外国に例がある」とコメントしている。津波第1波でこれが起きた可能性もある。
・15:36にSBOが起きたことが確定した。津波との関連で今後検討したい。
(東電・川村)
海側のポンプが一斉に機能を喪失している。津波の蓋然性が一番高い。田中氏の論文は別途検討したい。一点見逃しがある。津波第2波は二段になっている。

                          

第19回学習交流会“福島とともに No2”報告2

第19回学習交流会参加者一同で復興庁に、「子ども・被災者支援法」基本方針案の公聴会を新潟で開催するよう要請しました。知事と広域支援対策課には、開催に向けて働きかけるよう、要請しました。

2013年9月16日
復興大臣 根本 匠 様
「いのち・原発を考える新潟女性の会」第19回学習交流会参加者一同
いのち・原発を考える新潟女性の会
山内悦子 大野和 佐藤早苗 本間伸子 桑原三恵 樋口由美子
<連絡先> 桑原三恵
953-0041 新潟市西蒲区巻甲756-15
TEL 0256-72-5091

 昨日、私たちは「いのち・原発を考える新潟女性の会」第19回学習交流会(参加46人)に集い、8月末に発表された「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針案について意見交換しました。福島からの避難者が7人参加なさり、何に困り、支援法施策に何を期待するのかを語られました。避難者の苦悩は深く、支援法による生活支援が一刻も早く実現されねばなりません。基本方針案による施策を真に被災者支援とするために、貴職は一人でも多くの被災者の声を聞く必要があります。しかし、支援法第5条3項、第14条の「被災者の意見を反映させるために必要な措置」はいまだきわめて不十分です。パブリックコメント募集期間を延長したものの、基本方針案そのものについての情報すら、新潟県内避難者には届いていない状況です。「いのち・原発を考える新潟女性の会」第19回学習交流会参加者一同は、支援法の精神をいかし、打ちひしがれている被災者が希望をみいだせる施策の実現を求め、貴職に下記を要請します。

                     要請

  「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針案について、新潟県内で早急に公聴会を開催すること。

<上記要請の根拠>
1 8月30日現在新潟県には、原発事故により福島県内から4850人が避難している。これは福島県外へ避難した福島県民約52,000人の9.3%であり、山形県、東京都についで全国3番目に多い。しかもそのおよそ7割が避難区域外からの「自主避難者」である。支援法による生活支援対象者が多数暮らす新潟県での公聴会の開催は、支援法の実効性向上に不可欠である。
2 住宅や健康等、様々な不安と強いストレスにさいなまれながら日々を過ごす避難者は、今後の生活に直結する支援法基本方針案について十分な情報提供をされていない。基本方針案策定に関して、意見・要望を求められたこともなく、方針案が出たことも、パブリックコメント募集についても、その期間延長についても、周知徹底されていないことは、支援法第5条3項、第14条の「被災者の意見を反映させるために必要な措置」について、復興庁が怠慢であったことを示している。きめ細かな公聴会開催がなければ、復興大臣自らが支援法の趣旨を否定していると言わざるをえない。

 *上記要請については、学習交流会参加避難者からも強い要望があったことを申し添えます。

2013年9月17日
新潟県知事 泉田裕彦 様
広域支援対策課長 様
「いのち・原発を考える新潟女性の会」第19回学習交流会参加者一同
いのち・原発を考える新潟女性の会
山内悦子 大野和 佐藤早苗 本間伸子 桑原三恵 樋口由美子
<連絡先> 桑原三恵
953-0041 新潟市西蒲区巻甲756-15
TEL 0256-72-5091

「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針案に関する公聴会県内開催に向けた取り組みのお願い

県民の安全・安心のためのご奮闘を感謝申し上げます。
昨日、私たちは「いのち・原発を考える新潟女性の会」第19回学習交流会(参加46人)に集い、8月末に発表された「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針案を検討し、意見交換しました。福島からの避難者7人にご参加いただき、暮らしの現状について話を聞かせてもらいました。避難者の苦悩は深く、生活のあらゆる面で先が見えない状況が一層深刻になってきています。

昨年6月に成立した「原発事故子ども・被災者支援法」の基本方針案は8月末にようやく発表されましたが、方針案策定に被災者の意見を反映させるために必要な措置(第5条3項、第14条)はとられず、生活支援施策は支援の必要性が継続する間、確実に実施されねばならない(第2条6項)としながら応急仮設住宅供与期間を2015年3月末までとする等、被災者の切実な現状をなんら反映しているものではありません。なにより、幼いお子さんを抱えた母子避難をしている方々には、基本方針案やパブリックコメント募集について、ほとんど情報が届いていません。

「いのち・原発を考える新潟女性の会」第19回学習交流会参加者一同は、支援法の精神をいかし、打ちひしがれている避難者が希望をみいだせる施策の実現のためには、復興庁による公聴会を県内で早急に開催し、避難者が声を届けられるようにしなければならないとの結論に達し、別紙の要請を復興大臣に提出しました。これについては、参加避難者の皆さんからも強い要望があったことを申し添えます。

つきましては、知事様に要請の趣旨をご理解いただき、公聴会開催にお力添えいただきたく、お願い申し上げます。原発事故の結果、理不尽な、厳しい状況下におかれた避難者を孤立させないために、ぜひとも知事様から、県内公聴会開催に向けて復興大臣に働きかけをしていただきますよう、お願い申し上げます。

 次ページは、郡山市から新潟市西区に母子避難しておられる磯貝潤子さんが書かれた文です。お読み願います。


 しばらく待たされた「子ども・被災者支援法」は一歩進んだと言え、私たち自主避難者にとってなんら喜ばしいものではありません。

 以前の日常を奪われ、子どもの健康を心配し避難した、そのことが単なるわがままであるかのように、なんら支援の枠について希望を見ることはできません。

 生きてさえいれば…そうあの時思って避難を決めたのに、今は切り崩されていく貯金と終りのない避難という生活。それとは反対に迫りくる借り上げ仮設の期限と、下がらない線量の自宅。

 支援法を少し待てば、もう少し待てばと気丈に気持ちを保とうとはするものの、長引く母子避難生活に心が折れそうにもなります。

 どうか1日でも早く借り上げ仮設の期限延長や健康被害等に関する保障等がしっかりなされますように。そして「自主避難者」という枠から早く外していただきたい。以前のように人間としてプライドを持って生活していきたいのです。

2013年9月15日 磯貝潤子
                     

第19回学習交流会“福島とともにシリーズ No2”の報告

第19回学習交流会“福島とともにシリーズ No2”の報告です。
日時 9月15日(日)13:30~16:00
会場 クロスパルにいがた 401講座室
参加 46人
テーマ 「子ども・被災者支援法」基本方針案は“安心”につながるのか?
講師 阪上 武さん(福島老朽原発を考える会<フクロウの会>)
   満田夏花さん(国際環境NGO FoE Japan)

13:30 開会
13:40~14:40 「子ども・被災者支援法」基本方針案について(満田夏花さん)
14:40~15:30 避難者の皆さんからの発言、話し合い
15:30~15:40 休憩
15:40~15:55 東電汚染水問題と柏崎刈羽原発(阪上 武さん)
15:55~16:10 質疑応答

*満田夏花さんの説明、避難者の皆さんからの発言、話し合い をもとに、「子ども・被災者支援法」と基本方針案についてお知らせします。
(1)「子ども・被災者支援法」?
法律の正式名は「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」と長いのですが、法律の骨子を伝えています。

昨年6月21日に全会一致で成立しました。

(2)なんで「子ども・被災者支援法」がつくられたの?<法律の目的は?>
第1条で説明しています。
・福島第一原発事故で放射性物質が流れだし、広い地域を汚染している。
・放射線が健康に及ぼす影響は科学的に十分に解明されていない。
・一定の基準以上の放射線量が計測される地域の人々や政府の避難指示地域の人々等が健康上の不安を抱え、生活上の負担を強いられていて、支援が必要となっている。
・とりわけ子どもへの配慮が必要である。
・被災者の生活を守り支えるための施策を進め、被災者の不安の解消、安定した生活の実現を図る。

*第1条では、被災者がつぎのように規定されています。
被災者とは:一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住し、または居住していた者及び政府による避難に係る指示により避難を余儀なくされている者及びこれらの者に準ずる者
       
この法律は、避難指示地域の避難者、それ以外の事故以前より高線量となった地域の住民・自主避難者の生活を守り支えるための施策を実現するために作られたのです。

(2)「子ども・被災者支援法」の内容で重要なポイントは?
①被災者一人ひとりが「居住する」「避難する」「帰還する」の選択を行うことができるように、いずれの選択でも支援する。(第2条2項)

②子ども、妊婦に対して特別の配慮をしなければならない。(第2条5項)

③支援が必要な間は確実に支援する。(第2条6項)

④国は原子力災害から国民の生命、身体、財産を保護する責任と、原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任があり、被災者生活支援施策を策定し実施する責務がある。(第3条)

⑤基本方針を策定するとき、被災者の意見を反映させる措置をする。(第5条3項、第14条)

⑥一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住した子どもは、生涯にわたって健康診断が実施されるよう必要な措置をする。(第13条2項)

⑦子ども、妊婦の医療(事故による被ばくに起因しないものは除く)費の負担を減免する施策をする。(第13条3項)

(4)基本方針案とは?
「子ども・被災者支援法」は、理念等を規定した“プログラム法”で、具体的な施策や計画は「基本方針」にもることになっています。
政府は昨年6月に成立以来1年以上も基本方針案を示さずにいました。

その間、今年6月には「支援法」担当の水野靖久復興庁参事官の暴言ツイートが発覚、8月半ばには基本方針案を出さない政府の怠慢を被災者が提訴しました。復興庁はそのおよそ2週間後の8月30日に基本方針案を発表しました。

(5)基本方針案は「支援法」の目的や理念を実現するものになっているの?
答えはNo! とりわけ次の点で、まったくと言っていいほど、目的や理念はいかされていません。

① 「基本方針を策定するとき、被災者の意見を反映させる措置(第5条3項、第14条)」は、なされ
ていません。
・復興庁は策定段階で公聴会を開催していません。
・市民団体主催の集会に40回以上出席した、各団体からの要請書を受け取った、と復興庁は言い訳をしていますが、これでは「被災者の意見を反映させる措置をした」とはとうてい言えません。

② 第8条で、支援対象地域を「その地域における放射線量が政府による避難に係る指示がおこなわれる
べき基準を下回っているが、一定の基準以上である地域」と規定しながら、「一定の基準」を示さずに、
支援が必要とされている地域を、支援対象地域と準支援対象地域の2段構えにしました。

・「年間積算線量が20ミリシーベルトに達するおそれのある地域と連続しながら、20ミリシーベルトを下回るが相当な線量が広がっていた地域においては、居住者等に特に強い健康不安が生じた。地域の社会的・経済的一体性等もふまえ、当該地域では、支援施策を網羅的に行うべき」として、支援対象地域を福島県中通りと浜通りの市町村(避難指示区域等を除く)と、実際の放射線量を考慮せずにきわめて限定的に定めています。
・また、第1条で被災者を「一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住し、または居住していた者及び政府による避難に係る指示により避難を余儀なくされている者及びこれらの者に準ずる者」と定義したことから、支援対象地域(福島県中通りと浜通りの市町村(避難指示区域等を除く))以外の住民を「準ずる者」として、施策ごとに支援対象地域より広範囲の地域を準支援対象地域に定めています。この結果、放射線量に係らず福島県中通りと浜通りの市町村(避難指示区域等を除く)以外の地域は断片的な支援しか受けられないことになっています。

支援が必要とされている地域を、支援対象地域と準支援対象地域の2段構えにしたことは、政府自らが
憲法第25条 [生存権と国の責務] 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利の保障
憲法第13条 [個人の尊重・幸福追求権] 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利は、立法その他国政上最大の尊重を必要とする。
を、ないがしろにしていると言えます。また、
社会権規約(日本が1979年に国会承認した国際規約)第12条 身体及び精神の健康を享受する権利
も、あってなきがごとくにされています。

環境省は、一般人の線量限度として定められている1ミリシーベルトをもとに、それ以上の放射線量が計測される地域を除染対象地域に指定しています。除染が必要とされる地域はまさに「人々が健康上の不安を抱え、生活上の負担を強いられていて、支援が必要となっている」地域です。除染対象地域と支援対象地域にくい違いがないようにすること、対象地域内で支援内容の差がないようにすることは、行政の公平性からも当然のことです。

一般人の線量限度として定められている1ミリシーベルトは、Tolerable(進んで受け入れることはできないががまんできる)レベルの上限値です。原発事故によりこの上限値をうわまわる線量が計測される、あるいは予想される地域を、支援対象地域とするのは当然です。
復興庁は、支援対象地域指定に関して有識者の意見を聞いたと言いますが、有識者の名簿は公開されていません。関係省庁との協議の議事録も作られていません。どのような議論をもとに支援対象地域が決定されたのか、復興庁は説明責任をはたさねばなりません。

③ 避難者が切実に求めている住宅支援は、次のわずか3点に過ぎません。
1 公的な賃貸住宅(子育て定住支援賃貸住宅)の整備を支援
2 民間賃貸住宅等を活用し応急仮設住宅の供与期間を2015年3月末まで延長
3 支援対象地域に居住していた避難者の公営住宅への入居の円滑化を支援

3点とも、支援というにはあまりにお粗末です。
1については、整備支援のみで避難者の入居が保障されているわけではありません。

2については、災害救助法に基づきすでに決定済みの支援に過ぎません。今回の学習交流会で避難者の皆さんから「住宅支援は避難生活の生命線、打ち切られたらたとえ放射線量が高くても帰らざるを得ない」「細切れの延長ではその先の生活設計ができず、将来が見通せない」「子どもがおおきくなっても住宅の借り換えは認められない。状況に応じて借り換えを認めてほしい」等の発言がありました。

3については、公営住宅の数は少なく、「入居の円滑化を支援」のなかみは入居要件を避難者向けに緩めるというもので、避難者が優先的に入居できるわけではありません。

さらにもう一つ問題があります。応急仮設住宅の新規受け付けはすでに打ち切られています。放射能の影響は長く続きます。こんな支援とも言えないようなお粗末な支援では、避難したくてもできないケースが今後続出するでしょう。避難者の帰還を進める政府の住宅支援は、実質避難をさせない方向の支援になっています。

④ 避難者の健康にかかわる支援は、まさに“かゆいところに手が届かない”内容です。
1 「医療の確保」として、被災地の医師、看護師等の確保、医療施設整備への支援等。
2 個人被ばく線量モニタリング運用ガイドラインの作成
3 福島県内子ども等に個人線量計による外部被ばく測定、ホールボディカウンターによる内部被ばく測定を実施
4 事故初期のヨウ素等による内部被ばく線量評価調査を継続実施
5 福島近隣県で新たに個人線量計による外部被ばく測定をモデル的に実施
6 避難指示解除準備区域等で外部被ばく測定等を一層推進
7 「福島県民健康管理調査」の継続実施(全県民の基本調査、事故時18歳以下の子どもの甲状腺検査)
8 福島県における甲状腺検査の理解促進を支援
9 新たな有識者会議で、事故後の健康管理の現状や課題を把握し、支援の在り方を検討
10 県民健康管理調査や個人線量把握の結果等をふまえて、医療に関する施策のあり方を検討
11 診断・医療技術の向上を支援
12 県民健康管理調査及び被ばく医療に係る人材育成の支援

1~12で被災者への直接な支援は、3,5,7、のみで、5が福島県外への新たな支援としてもりこまれました。しかし、5は外部被ばくへの対応のみで、福島県外では内部被ばく線量測定の支援はありません。高濃度汚染は福島県内に限られてはいません。県外にも多くのホットスポットがあり、山菜や、キノコの放射線量は高い状態が続いています。外部被ばく測定のみの支援は、片手落ちです。

⑤ 自主避難者、母子避難者への支援は、きわめてわずかです。
1 福島県中通り・浜通り(警戒区域等を除く)、宮城県丸森町からの母子避難者に対して、高速道路の無料措置を実施

直接にはこれだけです。就職支援があっても、幼い子供を抱えた母親が働ける環境づくりの支援は一切ありません。

⑥ 基本方針案の施策のほとんどがこれまでの施策の寄せ集めです。
全施策120の分類です。
87が、「被災者支援パッケージ」(今年3月15日に公表)と同様
7が、以前からある施策
26が、大半が除染と健康不安解消に係る施策

(2)の「子ども・被災者支援法」の内容で重要なポイントを実現し、自主避難者、母子避難者の生活を守り支える新たな施策は皆無と言えます。

第2条2項の「被災者一人ひとりが「居住する」「避難する」「帰還する」の選択を行うことができるように、いずれの選択でも支援する」という基本理念は、基本方針案では実現どころか、消えてしまっています。

*学習交流会では、復興庁に新潟での公聴会開催を参加者一同で要請しよう、県当局にも開催働きかけを要請しよう、と意見がまとまり、16日に復興庁に要請書を送信し、17日には県庁に出向き、知事(秘書課対応)と広域支援対策課に要請してきました。要請書は「第19回学習交流会報告2」をご覧ください。

*皆さんの力をかしてください。
「子ども・被災者支援法」には「被災者一人ひとりが「居住する」「避難する」「帰還する」の選択を行うことができるように、いずれの選択でも支援する。(第2条2項)」と、避難する権利=被ばくを避ける権利が宣言されています。しかしその権利は、具体的な施策に生かされていません。被災者が避難する権利=被ばくを避ける権利のもと、原発事故で奪われた生活やふるさとを取り戻すことができるよう、つぎのうち、ひとつでも、してくださるよう、お願いします。

① 復興庁は基本方針案のパブリックコメントを募集しています。締切(9月23日)が迫っています。でも、まだ間に合います。オンラインでの提出はhttp://goo.gl/EOw1MFです。FAXでも提出できます。
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-c043.htmlをご覧ください。

② 復興庁に、新潟県内の公聴会を開催するよう、要請してください。新潟県には山形、東京についで福島からの避難者がいます。新潟で避難者の声を聴け、と復興庁に伝えてください。提出は、パブリックコメントと同様です。

学習交流会の報告と案内

*第18回学習交流会・後藤政志さん講演「新規制基準と柏崎刈羽原発 “フィルターベント”で安全・安心?」(9月8日13:30~16:00 新潟市万代市民会館)は下記をご覧ください。

講演部分
http://youtu.be/fQeHrLeU9GQ

質疑応答
http://youtu.be/Ch2F8HIHqug


*第19回学習交流会“福島とともにシリーズ No2”のご案内
テーマ:「子ども・被災者支援法」基本方針案は“安心”につながるのか?
             
昨年6月に被災者の生活を守り支えるための支援等の施策推進を目的としてできた「子ども・被災者支援法」は、第2条(基本理念)で「支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない」と、“避難の権利と保障”をうたっています。

しかし、政府が施策推進の基本方針案を策定しないまま、法律は1年以上“絵に描いた餅””状態になっていました。8月22日には被災者が政府の怠慢を提訴、あわてた(?)政府は8月30日にようやく基本方針案を発表しました。          
基本方針案の内容は?
法律の趣旨に沿っているのか?
子ども・被災者の安心な生活につながるのか?

講師のお話を聞いて、話し合いましょう。新潟に避難しておられる皆さま、ぜひご参加願います。
講師: 阪上 武さん(福島老朽原発を考える会<フクロウの会>)満田夏花さん(国際環境NGO FoE Japan)

日時 9月15日(日)13:30~16:00
会場 クロスパルにいがた 4階 401講座室
(新潟市礎町通3ノ町2086 ℡025-224-2088)
資料代 100円

いのち・原発を考える新潟女性の会
(山内悦子・大野和・佐藤早苗・本間伸子・桑原三恵・樋口由美子)
連絡先: 090-4625-9809(桑原)

*「子ども・被災者支援法」について
法律の正式名:東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律(平成24年6月27日法律第48号)

第1条(目的)
被災者の生活を守り支えるための被災者生活支援等施策を推進し、被災者の不安の解消及び安定した生活の実現に寄与する。

<被災者とは:事故により放出された放射性物質が広く拡散していること、放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないこと等のため、一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住し、または居住していた者及び政府による避難に係る指示により避難を余儀なくされている者及びこれらの者に準ずる者>

第2条(基本理念)
1 正確な情報提供
2 避難の権利と保障
3 健康上の不安の早期解消
4 被災者に対する差別の根絶
5 子ども、妊婦への特別な配慮
6 支援の必要性の保障

第3条(国の責務)
原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護すべき責任と、原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負う国は、支援等施策を策定、実施する責務を有する。

第4条(法制上の措置等)
政府は、必要な法制上、財政上等の措置を講じなければならない。

第5条(基本方針)
1 政府は基本的な方針を定めなければならない。
2 基本方針では、基本的方向、支援対象地域、施策の基本的な事項、施策推進の重要事項を定めなければならない。
3 政府は基本方針策定にあたって、影響を受けた地域住民、避難している者等の意見を反映するために必要な措置を講ずる。
4 政府は策定した基本方針を国会に報告し、公表しなければならない。

第6条(汚染の状況についての調査等)
1 放射性物質の種類ごとにきめ細かく継続的に調査を実施する。
2 汚染の将来状況を予測する。
3 調査結果、予測結果を随時公表する。

第7条(除染の継続的かつ迅速な実施)
1 継続的かつ迅速に実施するため必要な措置を講ずる。
2 子ども、妊婦が通常所在する場所の土壌等の除染等を特に迅速に実施するため、必要な配慮をする。

第8条(支援対象地域で生活する被災者への支援)
1 国は、支援対象地域で生活する被災者を支援するため、医療の確保に関する施策、子どもの就学等に関する施策、家庭、学校等における食の安全及び安心の確保に関する施策、放射線量の低減及び生活上の負担の軽減のための地域における取組の支援に関する施策、自然体験活動等を通じた心身の健康の保持に関する施策、家族とはまれて暮らすこととなった子どもに対する支援に関する施策、その他の必要な施策を講ずる。

<支援対象地域:その地域における放射線量が政府による避難指示の基準を下回っているが、一定の基準以上である地域>

2 就学等の援助に関する施策には、学習を中断した子どもに対する補修の実施及び学校で屋外での運動が困難となった子どもに対する屋外運動の機会の提供が含まれる。
3 家庭、学校等における食の安全及び安心の確保に関する施策には、学校給食共同調理場等における放射性物質検査のための機器の設置への支援が含まれる。
4 放射線量の低減及び生活上の負担の軽減のための地域における取組には、保護者等による除染、学校給食等での放射性物質調査その他の取組が含まれ、専門的助言、情報の提供を行える者の派遣が含まれる。

第9条(支援対象地域以外の地域で生活する被災者への支援)
国は、移動の支援に関する施策、住宅の確保に関する施策、就業の支援に関する施策、地方公共団体による役務の提供を円滑に受けるための施策、家族とはなれて暮らす子どもへの支援に関する施策、その他必要な施策を講ずる。

第10条(支援対象地域以外の地域から帰還する被災者への支援)
国は、移動の支援に関する施策、住宅の確保に関する施策、就業の支援に関する施策、地方公共団体による役務の提供を円滑に受けるための施策、家族とはなれて暮らす子どもへの支援に関する施策、その他必要な施策を講ずる。

第11条(避難指示区域から避難している被災者への支援)
損害賠償の支払の促進等資金の確保に関する施策、家族とはなれて暮らす子どもへの支援に関する施策、その他必要な施策を講ずる。

第12条(措置についての情報提供)
国は、具体的な措置について被災者に必要な情報を提供するための体制整備に努める。

第13条(放射線による健康への影響に関する調査、医療の提供等)
1 国は、被ばく放射線量の推計、評価その他必要な施策を講ずる。
2 国は、定期的な健康診断、健康への影響に関する調査について、必要な施策を講ずる。一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住した子ども、及びこれに準ずる子どもの健康診断は生涯にわたって実施されるよう必要な措置が講ぜられる。
3 被災者の子ども、妊婦の医療(事故に起因しないものは除く)負担を減免するための施策、その他被災者への医療提供に係る必要な施策を講ずる。

第14条(意見の反映等)
国は、施策の適正な実施のため被災者の意見を反映し、内容を定める過程を被災者にとって透明性が高いものとするため必要な措置を講ずる。

第15条(調査研究等及び成果の普及)
国は、低線量被ばくによる健康への影響等に関する調査研究、技術開発を推進するため、国と民間による実施、実施の促進、成果の普及に必要な施策を講ずる。

第16条(医療及び調査研究等に係る人材の養成)
人材を幅広く養成するため、必要な施策を講ずる。

第17条(国際的な連携協力)
国は、低線量被ばくに関する高度の知見を有する外国政府及び国際機関との連携協力その他必要な施策を講ずる。

第18条(国民の理解)
国は、放射線の影響、防護方法等について学校や社会での学習の機会の提供に関する施策その他必要な施策を講ずる。

第19条(損害賠償との調整)
国は、支援等の費用のうち特定原子力事業者に求償すべきものは、適切に求償する。

附則
1 公布の日から施行する。
2 国は、放射線量の調査結果に基づき、毎年支援対象地域を見直す。

*法律の条文を見ると、政府の基本方針案は法律の趣旨を活かすどころか、はしょっているようです。

ざっとみただけでも、
第5条の3「意見反映のために必要な措置」は講ぜられていません。復興庁は「市民団体集会などに職員ができるだけ参加した」と言い訳していますが、外部のおぜん立てにのっただけ。しかも参加した幹部職員(水野靖久復興庁参事官)は「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席」などとツイッターに書き込みしたというお粗末さ。

第14条の「内容を定める過程を被災者にとって透明性の高いものとする」も省略です。基本方針案作成過程で関係省庁との協議の議事録が作成されていません(新潟日報9月7日)。「内容を定める過程」は透明性どころか、暗い闇の中です。

作成過程で重大な問題を抱えている「基本方針案」の内容は?・・・9月15日の学習交流会で取り上げます。ぜひ、ご参加ください。


               
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