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"KK・NOW” (その1) パブコメの提出を!

第12回「いのち・原発を考える新潟女性の会」(7月29日)での問題提起をもとに、柏崎刈羽原発(KK)の今“KK・NOW”シリーズを発信します。今日は第1回目です。

● 「40年で廃炉」だと…

柏崎刈羽原発は1号機から7号機まで、7基あります。

総発電量は、1つの原子力発電所としては世界最大です。
(1~5号機が各110万kW,6・7号機が各135.6万kW,計821.2万kW)

1~4号機と5~7号機のタービン建屋の一部が柏崎市、5~7号機の原子炉建屋と、タービン建屋の一部が刈羽村となっています。
全国各地の原発と同様に2つの自治体にまたがって建てられています。
それは交付金等の「恩恵」を複数の自治体に分散するためでもありますが、7基もの原発の敷地を1自治体に求めることが困難な状況を表してもいます。

1号機着工の次は5・2号機が同時着工となりました。柏崎市内の号機のみが先行着工となると刈羽村に入る交付金が柏崎市より大幅に遅れてしまいます。2自治体が原発マネーの恩恵を等しく受けられるようにするための配慮でした。

7基は柏崎市側から1~4号機、建屋建設のため掘り返した土砂を積んで作った築山をはさんで、7~5号機と並んでいます。つまり、刈羽村側から見ると、5,6,7、築山、4,3,2,1号機の順に並んでいます。ちなみに、海岸地区の名称をとって、7~5号機は「大湊側」、1~4号機は「荒浜側」と呼ばれています。

1~7号機の(着工年)、<営業運転開始年>です。

1号機(1978年)<1985年> 
2・5号機(1983年)<1990年> 
3号機(1987年)<1993年>
4号機(1988年)<1994年>
6号機(1991年)<1996年>
7号機(1992年)<1997年>

ところで、6月20日に成立した「原子力規制委員会」設置法には、次の条文があります。

「原子炉を運転できる期間を、最初の使用前検査に合格した日から起算して40年とする」

これには以下の経過があります。

・ 昨年9月に発足した野田政権、のっけから再稼働路線を強調していましたが、菅首相の「脱原発依存」を受け継ぐとして「原発は寿命がきたものから廃炉にする」と、当たり前のことを宣言してもいました。
・ しかし、その「寿命」とは何年なのかは示されず、ようよう今年1月初めに「寿命は40年」とする方針が示され、この方針と規制機関改革も含めた原子力安全改革法案が1月末に閣議決定され国会に提出されました。
・ ところが、この法案、国会のごたごたで審議入りしたのは5月末。大飯原発の再稼働を急いでいた野田政権は規制機関がないことを批判されていたため、法案を自公との協議に持ち込み、自公案をほぼ丸飲み、民主、自公の密室協議で6月半ばには法案をまとめ、衆議院・参議院共に十分な議論もなく、可決成立させました。

こんな経過ですから、「40年廃炉」の条文には次の文言がついています。

「劣化の状況をふまえ、安全性確保の基準に適合している場合に限り、20年を限度に1回だけ延長できる」

なんてことはない、結局これまで政府が「高経年化対策」で示してきた「60年供用」が許される、つまり現行と実質的に変わりない条文となっています。

細野原発事故担当相は「厳格に審査する。原則延長はない」と意気込んでいますが、そのような口約束は「子どもだまし」のようなものではないでしょうか?

2005年に保安院は「高経年化対策」について次のようにいっています。

「運転開始から30年以降では、一部ケーブルについて絶縁劣化による性能低下が急速に進展する可能性が否定できないこと等が確認されたことから、30年を一つの目安として高経年化技術評価を行うことは適切であり、国はその実施体制、実施方法、実施結果について適切性を確認する」(「原子力発電所の高経年化対策について」2005年8月31日 原子力安全・保安院)

保安院は2009年に「高経年化対策」をさらに強化した規制制度を開始しました。

「運転開始後30年にいたる前に、60年供用を仮定した経年劣化予測を行い、設備の健全性について技術評価を行う。

その技術評価と通常の保全活動から、追加保全策について今後10年間の計画(長期保守管理方針)を作成し、その計画を国が事前に審査する。

10年間の計画は定期検査ごとに計画的に実施する」
(「原子力発電所の高経年化対策について」2009年2月28日 原子力安全・保安院)

この高年化対策をもとに、保安院は美浜2号機の40年を超える運転延長を妥当とする審査結果を6月6日に専門家委員会に示し、6月20日に専門委員会の審査を終了、運転延長を容認しました。
6月20日は「原子力規制委員会」設置法案が可決成立した日です。保安院は「駆け込み審査」だと批判されましたが、どこ吹く風、「新しい規制の枠組みはできていない。現行法に沿った措置だ」といっています。

しかし、明日にでも40年廃炉を原則とする新しい規制が成立する状況で、保安院の措置は本当に妥当といえるのでしょうか?信頼性を失っている保安院の審査がまかり通ること自体、原発行政として許されざることではないでしょうか?

3・11以降、保安院・原子力安全委員会の権威は地に落ちました。原子力安全委員会は3月下旬に大飯3,4号機のストレステスト1次評価の審査結果を妥当とする結果を出して以降、機能はストップしています。しかし、この現実を国会・内閣双方がいわば放置しています。その結果、国民が全く信頼していない保安院の審査・評価が続けられ、大飯3,4号機が再稼働されました。機能ストップの原子力安全委員会は宙ぶらりんのまま存続し、班目委員長以下委員も辞任せず、毎月報酬を得ているのでしょう。責任回避・報酬受納のモラルハザードが起きています。

確かに5月5日までは原発は動いていましたから、その安全性について保安院は万全の責任を果たす役割を担うべきであり、昨年3月~6月にかけて保安院が指示した緊急安全対策、外部電源対策、シビアアクシデント対策も稼動中の原発についての当座の対策としては理解できます。しかし、その他の審査・評価はストップされねばならなかったし、ストップできたはずです。

なぜストップできなかったのか?政権中枢に原発推進の強力な力が存在していること、民主・自民両党が電力会社及びそれに関連する団体から多額な資金援助を得ていること、原発に関する深い関心と理解を持ち合わせている国会議員がきわめて少ないこと、…と、悲観的になるのは止めましょう。変化の兆しは出てきているのですから。


以上の「高経年化対策」からすれば、保安院は「原発の設備には30年を経ると性能低下が急速に進展する可能性がある」ことを認めているのですから、原発の寿命は40年ではなく30年とすべきではないでしょうか?

なぜ40年としたのか、政府は諸外国の例にならったというようなことを言っているようです。説得力を欠いた根拠ですから、すでに電力会社等から40年廃炉に対する批判が相次ぎ、「原子力規制委員会」設置法には、次の文言が入りました。

「(40年規制を定める)規定は、施行状況を勘案して速やかに検討が加えられ(規制によって)必要と認められる場合は、所要の措置を講じる」

つまり、規制委員会発足後に速やかに検討し場合によっては40年廃炉規定は変えることができる、というのです。これでは、いくら細野原発担当相が「原則40年」と強調しても意味はありません。40年自体を変えることが許されているのですから。

規制委員会は現在人事が問題となっています。「委員の選定は第三者機関に1次選定として相当数の候補者の選定を行わせた上で、その中から国会同意人事として国会が最終決定するといった透明なプロセスを設定する」とした国会事故調の提言を無視して政府が出した人事案は、民主党内部でも反対の声が強まり、「決める政治」でのりきるかどうかが問われています。

委員長候補の田中俊一氏は国会の所信聴取(8月1日)で「40年を超えた原発は厳格にチェックし、要件を満たさなければ運転させない姿勢で臨むべきだ」と述べたそうですが、田中氏の言動をみていると空気を読み政府の思惑に沿う人のようですから、今のところ信頼シールを貼るわけにはいきません。

ともかく、40年廃炉だとすると、柏崎刈羽原発7基はいつまで稼働されることになるのでしょうか
2025年 1号機廃炉
2030年 2,5号機〃
2033年 3号機〃
2034年 4号機〃
2036年 6号機〃
2037年 7号機〃

7号機廃炉まで25年間新潟県民は柏崎刈羽原発のひざ元に暮らすことになります。
東電が計画しているように全号機が再稼働されれば、2015年から2025年までの10年間は7基全てが運転されることになります。

その間、地震も竜巻も津波もテロも航空機事故も、いっさい何も起きないと誰が保証できるでしょうか?

しかも、柏崎刈羽原発は2007年の中越沖地震で設計時想定の数倍強い揺れに襲われた被災原発です。震災を受けていない原発と比べれば設備・機器の健全性が損なわれていることは明らかです。条件が違う原発に一律に規定を当てはめることは避けなければなりません。

超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」が6月28日に、即時廃炉にすべき原発24基と残る26基の危険度総合ランキングを発表しています。もちろん柏崎刈羽原発は全号機が即時廃炉にすべき24基に入っています。

現在、エネルギー政策3選択肢について「国民的議論」が展開されています。3選択肢とは、2030年に原発比率を0%、15%、20~25%のいずれにするかというものです。

0%なら2030年頃には柏崎刈羽原発は全号機廃炉となっているでしょう。

15%は稼働率80%で40年廃炉のシナリオです。柏崎刈羽原発は6基稼働中となります。稼働率80%は実際より高く、実質の70%とすると3基(枝廣淳子さんの計算によると)新増設が必要です。

20~25%では9基の新増設(枝廣淳子さんの計算によると)が必要です。柏崎刈羽原発6基が稼働中、廃炉となった1号機の代わりとなる原発が建設中となる可能性もあります。

選択肢による違いは?
・ 温暖化への影響の差はあまりありません。ゼロシナリオでは、原発を減らす分、田より省エネ・再エネを進めることになっています。
・ 化石燃料輸入額も大きな差はありません。(0-16兆円、15-16兆円、20~25-15兆円)
・ 発電コスト(kWhあたり)も同様です。(0-15.1円、15-14.1円、20~25-14.1円)
・ 家庭の1か月の電気代(二人以上世帯の平均)はゼロシナリオが他より2000~3000円高くなります。
・ 再エネ導入のコストはゼロシナリオの場合電気代が他より1か月60円ほど高くなります。
・ 省エネ投資はゼロシナリオが他より20兆円ほど高くなります。
・ 経済発展への影響は、原発比率が低いほどGDPの増え方が減ります。

以上が政府の説明に枝廣淳子さんの資料を付け加えたものです。ご覧のとおり政府はコスト、経済性、家計への影響を説明しているのですが、枝廣さんは次の情報も必要だとしています。

・ 稼働率70%で計算した場合の新増設数は上記のとおりです。
・ 新たに発生する高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の量は15%で7000本、20~25%で9000本になります。ゼロシナリオは再稼働する基数によって決まります。
・ 日本は地震や津波のリスクにさらされています。2003~2012年で M6以上は35回、そのうちM7異常は14回に及んでいます。

政府の説明にはない、原発が抱えている処理方法がみつかっていない廃棄物の問題や危険性、それぞれの選択肢が将来世代に残すものも考えなければならない、と枝廣さんは指摘しています。

意見聴取会、討論型世論調査は終了し、現時点ではゼロシナリオが国民世論として優勢だと報道されています。

パブリックコメントは8月12日18:00が締切です。提出まだの皆さん、ぜひ提出を! 家族のために、友達のために、恋人のために、ご自身のために、ぜひ提出を! 

提出することで福島の方々の苦しみを救うことにならないとしても、その苦しみに誠実にむきあうことはできます。

提出することで、あなたの希望を発信できます。一つ一つのささやかな希望の発信がこの国のあるべき方向につながっていきます。

提出方法は「エネルギー・環境会議」で検索すると出てきます。


  

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