スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

橋爪委員もご存じのはずー全国市民オンブズマン連絡会調査報告

「いのち・原発を考える新潟女性の会」では、福井県原子力安全専門委員会の利益相反の報道(3月25日朝日新聞)を受けて、県に「技術委員会並びに2小委員会の全委員の利益相反について、調査し結果を公表すること」を6月20日に要請しました。県原子力安全対策課から明快な回答はありません。

福井県原子力安全専門委員会の利益相反の報道(3月25日朝日新聞)は「12人の委員のうち、4人が2006~2010年度に関西電力の関連団体から計790万円、1人は電力会社と原発メーカーから計700万円の寄付を受けていた」という内容です。

国や福井県等の原発に係る審議会委員の利益相反については、これまで市民団体やマスコミの調査で明らかにされてきました。立地自治体が調査した事例はないようです。

柏崎刈羽原発の中越沖地震後の再稼働の可否について県、市、村は県技術委員会の見解を基に判断してきました。その経緯からすれば、県当局は技術委員会の公正性、透明性、公開性について、常に確認・担保する責任と県民に説明する責任をおっています。技術委員会委員の利益相反についてしかるべき調査をし、結果を県民に示し、技術委員会の一層の公正性を確立する責任を県当局は果たすべきです。

「全国市民オンブズマン連絡会議」は8月18日に「原発審議会委員寄付調査について」を公表しました。その内容について報告します。

● 「全国市民オンブズマン連絡会議」による「原発審議会委員寄付調査について」の報告

1 調査のねらい(概略)

原発の再稼働は、「地元の意向」を無視するわけにはいかない。その「地元の意向」には、立地自治体が設置している専門家で構成されている審議会の決定やまとめが極めて強い影響力をもち、再稼働決定の根拠ともなっている。

審議会の委員である専門家が、電事連の企業や原発関連メーカーから寄付を受けていた場合、審議会での議論が公正であるといいきれるのか。

専門家が複数の立地自治体の審議会委員を兼務しているケースもあるが、そのような場合各自治体独自の判断は期待しがたいのではないか。結局国策としての原発を追認するものとなるのではないか。

以上の観点から立地14道府県を対象に調査した。

2 調査目的と調査対象(概略)

立地14道府県の原子力関係の審議会の学識経験者委員所属の大学に対して

「独立行政法人情報公開法」に基づき

2006年度~2011年度までの寄付、受託研究、奨学寄附金、その他外部資金に関する受け入れ審議資料の開示請求を行った。

そのうえで、2010年度と2011年度の寄付等を対象として

電事連構成企業と、電事連HPとリンクをはっている企業からの寄付等の情報を抽出した。

したがって、委員が「独立行政法人情報公開法」の対象機関に所属していない場合や、大学等が情報の開示決定をしていない場合は、データを入手できない。

開示決定の遅れで、現時点は中間発表である。大学に迅速な情報開示を求める。

3 調査結果(概略)

<2010年度>
265人のうち21人(延べ人数)が企業から研究費等を受領。

新潟県では
* 橋爪秀利(技術委員会と小委員会委員、東北大学大学院工学研究科教授):日本原子力発電(株)から500,000円
* 山崎晴雄(技術委員会と小委員会委員、首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授):(独)原子力安全基盤機構と企業(名は不開示)から6,226,538円

<2011年度>
265人のうち24人(延べ人数)が企業から研究費等を受領。

新潟県では
* 橋爪秀利(技術委員会と小委員会委員、東北大学大学院工学研究科教授):日本原子力発電(株)と日立GEニュークリア・エナジー(株)から1,100,000円

● 8月21日新潟日報の記事「県技術委の橋爪委員 日本原電から寄付金」について

*記事に掲載されている橋爪委員のコメント:「新潟に日本原電の施設はない。県技術委の議論に影響することはありえない」

橋爪委員は、日本原電は県技術委員会の審議対象事業者ではない、と主張しておられるのでしょうが、認識不足ではないでしょうか?いえ、橋爪委員は以下を重々承知で、このようなコメントをしておられるのかもしれません。

日本原電は、以下のように東電と太いパイプでつながっていいます。

① 日本原電(東海第2原発と敦賀原発1,2号機を保有、東電や関電等電力5社に電気を卸売りしている)の筆頭株主は東電(28.233%)です。東電は、日本原電の主要取引先であり重要株主です。日本原電の利益があがれば、つまり3基の原発が生む電気を東電が買えば買うほど、同時に東電への配当金額も上がる仕組みとなっています。

② 建設中のリサイクル燃料貯蔵株式会社は、東電と日本原電の使用済み核燃料の貯蔵・管理をするための施設です。

③ 6月末に退任した東電元会長勝俣氏は日本原電の社外取締役に就任しています。

④ 日本原電の2011年4~9月期の半期報告書(12月発表)によると、原発稼働減(東海第2と敦賀1号機は3.11以降停止、敦賀2号機は2011年8月末定期検査入り停止)で販売電力量は前年同期比83.1%と大きく落ちたのですが、売上高は前年同期比1.1%減とほとんど変わっていませんでした。その結果経常利益は、原発稼働関係の費用が掛からなかった分大きく増えて、373億円、前期の26倍になりました。

⑤ 販売せずとも売り上げ上昇? その仕掛けを日本原電は「販売電力料金は基本料金と従量料金から成っていて、原発が発電していなくとも(販売できなくても)、維持・運転費用がまかなえるよう、販売電力料金を契約している」と説明しています。つまり、基本料金が極めて高い契約になっているのです。

⑥ 実際、昨年4~9月期に東電は日本原電から電気を購入していないにもかかわらず、232億円も日本原電に支払っています。この代金は全て電気料金に上乗せされています。東電管内消費者は、買ってもいない電気のために232億円も払わされていたのです。

⑦ これは、東電家庭向け電気料金値上げについての審議検討(5~7月)でも問題になりました。消費者委員会は7月13日に内閣府に提出した「東京電力の家庭用電気料金の値上げ申請に対する意見」のなかで次のように述べています。

「(2)個別の項目について
ⅲ 購入電力料: 日本原電・東北電力からの購入電力料についても、東京電力本体同様に人件費や随意契約等について厳しいコスト削減努力を行い、原価に反映させるべきである。そもそも購入電力料がゼロであることに加え、日本原電が実質的に東京電力との共同事業体という性格をもつことを考えれば、算入原価を下方修正すべきである」


確かに日本原電の施設は県内にありませんが、日本原電の片腕というか兄弟というか、切っても切れない、表裏一体の関係にある東京電力は、橋爪委員が安全性を確認し再稼働の可否等について判断する技術委員会の審議対象事業者です。

8月21日新潟日報の記事のタイトルは「県技術委の橋爪委員 日本原電から寄付金」は「県技術委の橋爪委員 東電と実質的に共同事業体の日本原電から寄付金」とした方がより正確、的を得た報道になったと思います。

● 県は早急に対応を!

日本原電以外に橋爪委員が寄付を受けている日立GEニュークリア・エナジー(株)は、国内BWR プラント建設にかかわってきた原子力産業事業体で、東電の原発全機(福島と柏崎刈羽)もこの会社が携わっています。

つまり、橋爪委員は、東電と深い関係にある事業体から2年連続で寄付を受けているのです。

8月21日新潟日報の記事で、橋爪委員は「どの分野の研究も大学の予算だけでは足りず、企業からの寄付は必要」ともコメントしています。

これは、原子力ムラの専門家が押しなべて言っていることです。というか、言い続けていることです。3.11の事故後専門家と事業者、電事連の癒着の悪弊が指摘されてなお言い続けているのです。橋爪委員も含めて原子力ムラの専門家が「反省・改革」というモラルを喪失していることの現れではないでしょうか。

言い訳はもう止めて、日本原子力学会あたりで、国民が納得する抜本的な研究費確保の方法を研究開発するべきです。何やら怪しげな、胡散臭いお金で進んでいく原子力研究を、私たちはもう認めません。

8月21日新潟日報の記事には「県技術委員会の寄付金などについては、調査方法を考えている段階。どういう場合に問題視するかも含め、県としての考え方を検討したい」との須貝幸子原子力安全対策課長のコメントも載っています。

技術委員会の公正性にかかわる情報が発表されているのですから、県は早急に検討をまとめ、県民に明快な説明をしなければなりません。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。