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"KK・NOW" 再稼働 するの?できるの? その6

<“KK・NOW”柏崎刈羽原発の今シリーズ 
その5「再稼働するの? できるの?」第2楽章-2>

今日は「第2楽章 柏崎刈羽原発(KK)の現状(再稼働、できるの?)2 中越沖地震の地震動はどの程度であったか」です。

その前に、先回の「1 KK が際立って危険な理由とは」の①で

「基数・発電出力共に日本最大の原子力発電所であるKK は、1Fと同様に同時に複数基が深刻な事故を起こすと、どんな事故対応マニュアルが用意されていても、対処不能となる危険性があります」

とお伝えしたことについて国会事故調報告書から補足します。

国会事故調報告書第2部2.1.6「検討(本事故に関する総合的な検討)」の「5)複数ユニットや近接する原子力発電所の問題点」(200~202頁)の要旨です。

a.福島第1・1~4号機では、問題の相互作用、増幅作用ともいうべきマイナス面がうきぼりになったが、5,6号機ではユニット間の互助効果(6号機モータコントロールセンターからの電源融通)が見られた。複数ユニットは、事故の予防段階ではプラス、事故後の対応の段階ではマイナスの寄与があるように見受けられる。
b.複数ユニットを持つ発電所では、事故の際ユニット間の相互作用を考慮した保安規定が必要である。
c.本事故は大規模な自然災害が原子力発電所内の複数ユニットの原子炉に対して同時に同様な影響を及ぼし、さらに、互いに隣接する複数の原子力発電所に対しても影響を及ぼし得る可能性を示した。
*1号機の爆発によって飛散したがれきで→電源ケーブルが損傷し2号機復旧策の1つをだめにした。
*3号機の爆発で2号機の復旧作業は振り出しに戻された。
*3号機から流入した水素で4号機原子炉建屋が爆発した。
*1~4号機事故による発電所周辺の放射線量上昇で、5,6号機、さらに、福島第2原発の復旧活動に影響が出た。
福島第1は3炉型(1号機・BWR3, 2~5号機・BWR4, 6号機・BWR5)が併存し、6基それぞれに固有性があり、そのことも事故対応を難しくした一因であった可能性がある。
東通原発と東海第2原発以外は全て複数ユニットを持つ原発であり、複数ユニットが持つ潜在的な問題点について十分に考察する必要がある。
d.現在の安全目標は個々の原子炉を対象として設定されている。立地地域住民のリスクの公平性を考えるならば、多数のユニットが集中して設定されている原発に対しては、より保守的な安全目標が設定されるべきことも検討されるべきである。

国会事故調報告書は「国会による継続監視が必要な事項」を16項目挙げています。5に複数ユニットについて述べています。

5 複数ユニットの原子力発電所における運転態勢の改善
「複数ユニットのある全原子力発電所において、同時多発した過酷事故を想定した対応手順書を速やかに整備する必要がある。複数ユニットにより運転されている原子力発電所では、緊急時に実務を統率することは容易ではなく、特に炉型が異なる場合にはその難度が増すため、発電所ごとに模擬訓練を反復し、それぞれにとっての最善の方法を見出していく必要がある」


早速、柏崎刈羽原発7基の炉型を調べてみました。
1~5号機:BWR5 6,7号機:改良型BWR と、2炉型併存です。

柏崎刈羽原発は、国会事故調が「運転態勢の改善」を求めている典型的な原発です。

では、今日の本題「2 中越沖地震の地震動はどの程度であったか」です。

▲中越沖地震の概要です。
○ 発生時刻:2007年(平成19年)7月16日午前10:13頃
○ 震源地:北緯37度33.4分、東経138℃36.5分 (KKから北北東方向に約16㎞ほどの海域深さ17㎞)
○ マグニチュード:6.8(地震の規模としては中程度)
○ 震度:6強 柏崎市、刈羽村

中越沖地震とはいうものの、震源地の位置からすれば、柏崎刈羽沖地震なのです。
げんに、地震直後には「柏崎刈羽沖地震」という命名も候補だったのだけれど原発と直結した命名は“原発への地震の影響をもろに想起させる不都合”のために「中越沖地震」と命名されたようだなどと言う話もありました。

中越沖地震は決して大地震ではありません。中程度の地震なのですが、原発も含めて、柏崎市、刈羽村の被害は甚大でした。地震規模に比して揺れが大きかった、強かったのです。

▲KK 原子炉建屋最地下階の①観測記録です。( )は②設計時の最大加速度応答、< >は①は②の何倍であったかを示しています。

1号機 南北311(274)<1.14> 東西680(273)<2.49> 上下408(235)<1.74>
2号機 南北304(167)<1.82> 東西606(167)<3.63> 上下282(235)<1.20>
3号機 南北308(192)<1.60> 東西384(193)<1.99> 上下311(235)<1.32>
4号機 南北310(193)<1.61> 東西492(194)<2.54> 上下337(235)<1.43>
5号機 南北277(249)<1.11> 東西442(254)<1.74> 上下205(235)<0.87> 
6号機 南北271(263)<1.03> 東西322(263)<1.22> 上下488(235)<2.08>
7号機 南北267(263)<1.02> 東西356(263)<1.35> 上下355(235)<1.51>
 
* 単位:ガル(地震による地盤や建物などの揺れの大きさを表す加速度の単位(cm/秒²)で建物等にどの程度の力が加わるかを示しています)

* 設計時の最大加速度応答:原発を建設する際には、今後起きる最大規模の地震を想定してそれに耐えうるように設計します。KKのように複数ユニットがある場合は、全基に共通の「解放基盤表面」という地下の岩盤上に表層や構造物がないものとして設定した仮想的な岩盤表面で想定した地震の加速度「基準地震動」を策定し、基準地震動がそれぞれの建屋最地下階でどのくらいの加速度になるかを計算して出します。上記の( )はその最大値です。

5号機の上下方向をのぞいて、すべて設計時最大加速度を超えています。
南北、東西でみると、2~4号機の加速度が設計時に比して大きかったことがわかります。7基では6,7号機が倍率は低いのですが、6号機の上下方向は突出しています。

こうしてみると、東電が7、1、6、5号機の順で点検を進め再稼働し、2~4号機は未だ点検中という理由がみえてきます。

全ての号機で設計時最大加速度を超えたのは、想定があまかったのか、間違っていたのか、東電は説明しなければならない事態となったのです。

東電の説明は…

次回にします。今日はこの辺で!

(10月4日)







      
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