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"KK・NOW" 再稼働 するの?できるの? No9

“KK・NOW”柏崎刈羽原発の今シリーズ
「再稼働するの? できるの?」その8 第2楽章-4>

今日は 第2楽章―4 中越沖地震後に再稼働した1,5,6,7号機の安全性は確保されているのか
です。

中越沖地震で1号機は、シビア・アクシデントはなんとか回避できるけれどこれ以上は無理、超えたらシビア・アクシデントしてしまうとして設定された地震動(基準地震動S2)の3.78倍の加速度を受けました。

よくもまぁ、シビア・アクシデントしなかったものだと、今さらながら冷や汗が出るようですが、その1号機は2010年8月に営業運転を再開しました。

7基のうち営業運転を再開したのは7号機(2009年12月)、6号機(2010年1月)、1号機(2010年8月)、5号機(2011年2月)の4基です。

東電は「安全性は確認した、耐震安全性も大丈夫」と言っていますが、事故で明らかになった東電の不適切なリスクマネジメントはKKについても同様ではないでしょうか。

第2楽章―4は ①東電の点検、②未解明の問題、③東電の「安全」を取り上げます。

① 東電の点検
●「3つの安全機能は確保された」が東電の点検スタンス

「3つの安全機能」とは
・ 原子炉を止める:緊急停止信号が出ると制御棒が原子炉の底から燃料集合体の間に押し上げられ、核分裂反応が止まります。
・ 原子炉を冷やす:燃料集合体内部にたまっている核分裂生成物質が発する熱を水を使って冷やし続けなければなりません。福島事故はこの機能がはたらかずに、①~3号機がメルトダウンしました。
・ 放射能を閉じ込める:放射性物質を環境に流さない機能です。

中越沖地震発生時に運転中だったのは3,4,7号機、2号機が定期検査が終了して起動中、1,5,6号機は定期検査中で原子炉は停止していました。

東電と保安院は口をそろえて「2,3,4,7号機の“止める、冷やす、閉じこめる”は機能した」と言ったのですが、実態は…

「止める」は4基とも○、「冷やす」は△、「閉じこめる」は☓、でした。

「冷やす」は△:地震によって冷却に必要なボイラー(1~4号機側に4台、5~7号機側に3台)が1~4号機側の1台をのぞいて全機停止。

動いた1台で、ブローアウトパネルが脱落して原子炉建屋の機密性がくずれていた3号炉を優先して冷却(冷温停止16日23:07)、4号炉は17日6:54にようやく冷温停止、運転員たちは拍手をして喜んだそうです。

ボイラーが使用できない2、7号炉は、圧力抑制室を使った緊急避難的な冷却で、2号炉は16日19:40、7号炉は17日1:15に冷温に達しました。

2号炉を除いて残る3基は通常の冷却時間(約10時間)を越え、4号炉に至っては倍の時間がかかりました。

福島事故と違うのは、外部電源がかろうじて確保できた(2本生き残りました)ことです。福島事故では、外部電源が地震でだめになり、非常用ディーゼル発電機もだめ、全交流電源喪失SBO(Station Blackout)となり、冷却不能→自ら発する熱で燃料が溶けだし→メルトダウン→溶けた燃料が格納容器内に落ちた(メルトスルー)に至り、その間水素爆発、ベント等で大量の放射能が流れだし、閉じこめ機能も瓦解しました。

KKでは、「冷やす」はかろうじてできたのですから△ですが、海に空に放射能が流れでたのですから(詳細は先回をご覧願います)「閉じこめる」は☓です。

なのに、東電と保安院、原子力安全委員会は「閉じこめるはできた」と言うのです。

東電や保安院の説明会で「6号機、7号機から放射能が流れでたではないか」と質問したのですが、答えは…

「6号機は使用済み燃料プールから、7号機は排風機停止操作が遅れて放出されたのであり、原子炉内の放射性物質は閉じ込めることができた」

どうやら「閉じこめる」機能は原子炉内の放射性物質を原子炉内に「閉じこめておく、外部に出さない」という限定的なことのようです。6号機と7号機からもれ出た放射性物質は原子炉由来であり、地震による被災の結果の流出なのですから、「閉じこめる」機能はやはり☓だと思います。


「3つの安全機能」の実態は、辛くも○は「止める」だけ、「冷やす」は△、「閉じこめる」は☓、にもかかわらず、東電は「3つの安全機能は働いた!」と言い保安院も認めたのです。

これは、東電のリスクマネジメントの根本にある思想を表しています。
・結果がOKの範囲内であれば○とする。途中経過にある問題は徹底的に検証されない。よって、問題の改善も徹底されない。検証や改善のコストをできる限り低く抑える。

 東電ばかりか保安院も、ダブルチェック機能を果たすはずだった原子力安全委員会も、「冷やす」が△であったことを重要視しなかった結果、中越沖地震が与えた「冷やす機能△」の教訓は少しもいかされることなく、2011年3月11日を迎え、3基がメルトダウン・スルーという最悪事故を発生させたのです。

・不利益な事実はできうる限り言い逃れ、法律や規則に謳われている事実でなければ、問題ないとする。

以上2つの「リスクマネジメント根本思想」は、中越沖地震後の点検のバックボーンでもありました。

点検のありようについては次回にします。

(10月18日)
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