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つまみ食いデータと確率で作り上げた”虚構の安全”を審査してなにになる?

第32回学習交流会「柏崎刈羽原発の審査 どうなってるの?」のパワーポイント資料から、末尾の「これまでの審査への疑問」を報告します。

その前に…

・「柏崎刈羽原発の審査」の審査とは? - 原子力規制委員会が実施している新規制基準適合審査のことです。

・「柏崎刈羽原発の審査」の経過です。
<2012年>
9月19日 原子力規制委員会、規制庁発足                
<2013年>
6月19日 新規制基準決定 
7月2日 東電・広瀬社長、安全協定第3条事前了解を破棄して柏崎刈羽原発6,7号機の審査申請を公表
7月5日 東電・広瀬社長、泉田知事に審査と事前了解協議並行を要請、知事は拒否             
9月21日 東電、県の了解前に申請する考えはないと発表
9月26日 知事、条件付きで東電審査申請を承認
9月27日 東電、柏崎刈羽原発6,7号機の審査を申請

・泉田知事が東電の審査申請を承認する際に付けた条件とは?
<審査申請承認の条件>
1 ① ベント操作による住民の被ばくが許容できないと明らかになった場合 ② フィルタベント設備の設置に関して安全協定第3条(事前了解)に基づく協議が整わないと明らかになった場合には、審査申請の証人を取り消す。
2 ① 新潟県の安全協定に基づく協議後に修正申請を行うこと ② フィルタベント設備は地元避難計画との整合性を持たせ安全協定に基づく了解が得られない限り使用できない設備であることを、申請書に明記すること
        
2について、東電は条件通りにしました。1については、現在県技術委員会で検証中です。

・適合審査会合は11月6日までに16回開催されています。
第1回(13年11月21日)申請の概要について
第2回(11月28日)申請内容に係る主要な論点
第3回(14年1月24日)地質について
第4回(7月22日)確率論的リスク評価について
第5回(8月5日)静的機器の単一故障について
第6回(8月26日)フィルタベントについて
第7回(9月2日)  〃
第8回(9月30日)確率論的リスク評価について
第9回(10月2日)事故シーケンスの選定について
第10回(10月3日)地質、調査結果について
第11回(10月14日)有効性評価について
第12回(10月16日)   〃
第13回(10月17日)津波評価について
第14回(10月23日)外部火災影響評価について
第15回(10月28日)内部溢水影響評価について
第16回(11月6日)外部火災影響評価について
このほかに、規制委員会から東電へのヒアリングが106回(11月6日時点)、現地調査が2回(2月17~18日、10月30~31日)行われています。ヒアリングは非公開とされていて議事要旨と資料のみ公開となっています。

・「これまでの審査への疑問」です。
(PRAについて)
・日本では、PRAの実績が十分とは言えない - “つまみ食い”のデータで的確な評価ができるのか?
・PRAは運転開始時(新品状態)のプラントを対象としている - 経年劣化、とりわけ2007年の中越沖地震の影響が反映されていない評価結果は、現実とかけ離れているのではないか?
・地震、津波PRAは、全く実績がない - であれば、確率が小さいことを理由に評価対象から外すのではなく、きびしい評価を徹底すべきではないか?
・地震、津波PRAはそれぞれ単独事象が前提となっている - 地震、津波同時発生のケースを欠いたPRA評価結果は現実から大きくかけ離れているのではないか?

(事故シーケンスについて)
・大規模地震における事故シーケンスを、評価方法の保守性や詳細評価が困難なことを理由にして、評価対象から外している - 福島原発事故から目を背け、大規模地震発生の可能性を軽んじ、都合のいい事故シーケンスで乗り切ろうとしているのではないか?3.11以前の「安全神話」のままなのではないか?

(有効性評価について)
・3ケースとも、6,7号機それぞれ運転員2人で事故発生後10分間でプラント状況を把握するとされている
ー どんな状況下でも可能なのか? 不可能な状況を考慮しているのか?
・タイムフローが示されているが - 精緻であればあるほど、どこか1カ所想定通りにいかないことが起きれば、その後の対応は混乱するのではないか?
・対策が人力に偏っている - そのこと自体、無視できないリスクではないのか?

(外部火災について)
・森林火災影響評価では、過去10年間の気象データから最大風速等を設定している - 気象に関して、過去のデータだけでは不足なのではないか? 温暖化等の影響による気象の異変を十分に考慮しているのか?
・航空機墜落は墜落確率から墜落地点を想定し、火災の影響評価をしている - まるで、影響は及ぼさないという評価結果から逆算して導いた想定のようにみえる。 航空機墜落の影響は火災だけなのか?

(内部溢水について)
・機器破損等での溢水で原子炉隔離時冷却系が機能喪失しても、高圧注水系が機能するので、高圧注水機能は維持されるとしている - 原子炉隔離時冷却系と高圧注水系は、系列が異なっており、原子炉隔離時冷却系の代替を同じ系列で対応すべきではないか?
・地下水溢水の影響評価では、止水措置があり浸水はない、としている ー 対策は万全だという前提に立った評価が通るのか?

(静的機器の単一故障について)
・多重性、多様性を不要とする理由として、故障発生の可能性が極めて小さいことをあげている ー 故障発生の可能性が極めて小さいから単一設計となっているのであれば、事故の可能性を設計思想を理由に否定するのは、深層防護の否定につながるのではないか?

(フィルタベントについて)
・性能評価でph7など、基準数値が示されている - その数値の信頼性を評価しているのか?NUREGの数値をうのみにしてよいのか?
・フィルタベント実施時の水と薬液補給の屋外作業はプルーム通過後に実施するとされている。被ばく抑制の遮へい壁周辺の放出口付近の作業エリアの被ばく線量率は一時的に1Sv/hを超えると考えられるとある - 致死量にも近い線量率になる。作業エリアを通過したプルームは、風に乗って流れ人を被ばくさせ、環境を汚染し、取り返しのつかない被害をもたらすことに痛みはないのか? 

(2014年11月19日)
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