スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第34回学習交流会報告 経産省の原発サバイバル作戦!

第34回学習交流会
開催期日 2015年1月18日(日)13:30~16:10
会場   クロスパルにいがた 4階402講座室
テーマ  「原発サバイバル作戦?! ―経産省・原子力小委員会「中間整理」のなかみー」


・2015年2月20~21日ネット掲載の“『東京ブラックアウト』若杉冽×古賀茂明 告発対談 「キャリア官僚はメルトダウン中に再稼働を考え始める生き物です」 現代ビジネス スゴ本の広場http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42017”に、次の発言が載っています。

若杉:見せかけじゃない発送電分離を作ると言いながら、実はできるだけ先延ばしして、その間に既存の電力会社が生き延びられるように、制度的に全部きっちり保証してしまうというやり方をするんですね。
古賀: 国民から見れば、東京電力はまだまだ、だれも責任とってないじゃないかという話なんですが、他の電力会社から見ると、国に対して俺たちを同じ目に遭わせるつもりじゃないでしょうね、万一、事故があっても、東京電力みたいな惨めなことにはならないようにしてくださいよということなんです。だから、発送電分離の前に今、ものすごい細かいことまで含めて全部経産省がたぶんリストアップして、はい、これは何々審議会の何々小委員会ね。これは内閣府の方でやってもらえますか、と制度的に保証しようとしている。

若杉: おっしゃるとおりなんですよ。今まではそもそも原発事故は起きないという前提だったので、もしものことが起きたときについての制度的な備えはなかった。何かあったら国が面倒見てくれるだろうという電力会社と、経産省の間で、阿吽の呼吸という感じの信頼関係があったんです。けれど、原発事故があって、そういう阿吽の呼吸でやるとか信頼関係とかそういうのも崩れてきている。だから、全部制度的に担保しなくちゃいけなくなって、それをやっているんです。そういう意味ではまさに改悪なんですよね、制度としては。

古賀: そう。だから今までなんとなくふわふわとした部分があったんで、だから原子力ムラのモンスターといっても、なんとなくちょっとやや弱いところもありそうな、アキレス腱がありそうな感じのモンスターだった。

若杉: そうですよね。ところが、最後のアキレス腱のところまで鎧で覆ってしまうような改正を今、進めつつありますよね。ガチガチに重武装して、だれがどうやってかかっても絶対に簡単に払いのけられるようなモンスターになろうとしている。で、その重武装が全部バラバラに行われてるんですよ。

古賀: マスコミはとても理解できていない。本当は一覧表にして、事故が起きたときとか起きないときも含めて原発にまつわるいろいろなコストっていうのを、こういうものは必要です、こういう対応は必要です。全部1から20、30ぐらいまで挙げてこれはここで手当します、どこの審議会で議論しています、どこの大臣がこういう発言してますという一覧表をつくってパッと貼り出すとすごいおもしろいだろうなと。


・若杉、古賀両氏は「やがて完遂される発送電分離を含む電力システム改革にむけて、原発を持っている電力会社があおりを食って倒れないように、どんな攻撃をもはねかえすような重装備の制度を経産省が急ピッチで進めている。しかしその審議・検討等の全体像は見えなくなっている」と言っています。
 
・第34回学習交流会「原発サバイバル作戦?! ―経産省・原子力小委員会「中間整理」のなかみー」のプレゼン資料を作るために原子力小委員会等の議事録や資料を読む過程で「発送電分離を作ると言いながら、実はできるだけ先延ばしして、その間に既存の電力会社が生き延びられるように、制度的に全部きっちり保証してしまう」ことを至上命令として実現に向け周到なルートをまい進し続ける一団が経産省に存在するのを実感しました。

・両氏が指摘している原発サバイバル(延命)作戦の手綱を握っているのは経産省の資源エネルギー庁です。

・資源エネルギー庁:(Agency for Natural Resources and Energy)とは「石油、電力、ガスなどのエネルギーの安定供給政策や省エネルギー・新エネルギー(原子力、太陽光、風力、スマートコミュニティ等)政策を所管する日本の経済産業省の外局」です。

・サバイバル作戦の審議・検討は資源エネルギー庁の審議機関である総合資源エネルギー調査会が統括しています。

・総合資源エネルギー調査会には4つの分科会があり、各分科会に課題に沿って小委員会だのワーキンググループだのが次々にぶらさがるように追加され、審議・検討が進められていきます。

 *総合資源エネルギー調査会の骨組み
1 基本政策分科会
  ・長期エネルギー需給見通し小委員会 
    発電コスト検証ワーキンググループ
  ・電力システム改革小委員会 
    制度設計ワーキンググループ
  ・電力需給検証小委員会  
  ・ガスシステム改革小委員会
2 省エネルギー・新エネルギー分科会
  ・省エネルギー小委員会 
    自動車判断基準ワーキンググループ
    工場等判断基準ワーキンググループ
    住宅・建築物判断基準ワーキンググループ
    小売事業者表示判断基準ワーキンググループ
    照明器具等判断基準ワーキンググループ
    建築材料等判断基準ワーキンググループ
  ・新エネルギー小委員会 
    買取制度運用ワーキンググループ
    系統ワーキンググループ
3 資源・燃料分科会
  ・石油・天然ガス小委員会 
    石油市場動向調査ワーキンググループ
  ・鉱業小委員会
4 電力・ガス事業分科会
  ・原子力小委員会 
    自主的安全性向上・技術・人材ワーキンググループ
    放射性廃棄物ワーキンググループ
    原子力の自主的安全性向上に関するワーキンググループ
    地層処分技術ワーキンググループ
  ・電気料金審査専門小委員会 
    火力電源入札ワーキンググループ
    廃炉に係る会計制度検証ワーキンググループ
  ・ガス料金制度小委員会
 

資源エネルギー庁のお役人たちは、小委員会やワーキンググループの審議状況を巧みに操り、審議結果の整合性を調整しながら“ガチガチに重武装”の制度策定に取り組んでいます。

これらの会合は公開されていますが、開催される毎に審議内容が詳細に報道されることはありません。審議のエポックや結論が報道され、私たちは「えーっ、そんなこと、いつ決まったのー?」と驚くのが実情です。

・上記の小委員会等を原発に係る課題で整理すると次のようになります。
A<原子力政策全般> 原子力小委員会
B<原発の安全性向上、人材確保等>自主的安全性向上・技術・人材ワーキンググループ、 原子力の自主的安全性向上に関するワーキンググループ
C<放射性廃棄物>放射性廃棄物ワーキンググループ、 地層処分技術ワーキンググループ
D<廃炉費用>廃炉に係る会計制度検証ワーキンググループ
E<エネルギーミックス検討>長期エネルギー需給見通し小委員会、 発電コスト検証ワーキンググループ
 
 

・第34回学習交流会では、原子力政策全般を検討・審議した原子力小委員会を取り上げました。当日のポイントを報告します。

1 原子力小委員会の経過
「エネルギー基本計画」 閣議決定 (2014年4月11日)⇒ エネルギー基本計画」に示された原子力分野に関する方針の具体化に向けて、 課題を整理し、必要な措置の在り方について検討するため2014年6月に原子力小委員会を設置 ⇒ 10月末までの8回にわたる議論が、昨年末に「中間整理」としてまとめた

2 委員構成
委員長   安井 至(独立行政法人製品評価技術基盤機構理事長 )
委 員    秋池 玲子(ボストンコンサルティンググループシニアパートナー&マネージング・ディレクター)
       遠藤 典子(東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員)
       岡 素之(住友商事(株)相談役)
       岡本 孝司(東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授)
       開沼 博(福島大学うつくしまふくしま未来支援センター 特任研究員)
       崎田 裕子(ジャーナリスト・環境カウンセラー、NPO法人理事長)
       佐原 光一(中核市市長会 会長/愛知県豊橋市長)
       高橋 信(東北大学大学院工学研究科教授)
       辰巳 菊子((公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会常任顧問)
       友野 宏(新日鐵住金(株) 代表取締役副会長)
       西川 一誠(福井県知事)
       伴 英幸(NPO法人原子力資料情報室共同代表)
       日景 弥生(弘前大学教育学部・教育学研究科教授)
       増田 寛也((株)野村総合研究所 顧問/東京大学大学院客員教授
       圓尾 雅則(SMBC日興証券(株)マネジングディレクター)
       森本 敏(拓殖大学特任教授、前防衛大臣)
       山口 彰(大阪大学大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻教授)
       山地 憲治((公財)地球環境産業技術研究機構理事・研究所長)
       山名 元(国際廃炉研究開発機構理事長/京都大学原子炉実験所教授)
       吉岡 斉(九州大学教授)
      (計 21名)
専門委員
       池辺 裕昭((株)エネット代表取締役社長)
       岸本 薫(全国電力関連産業労働組合総連合会長)
       豊松 秀(関西電力(株) 代表取締役副社長執行役員 原子力事業本部長)
       服部 拓也(一般社団法人日本原子力産業協会理事長)
       松浦 祥次郎(独立行政法人日本原子力研究開発機構理事長)
      (計 5名)

総勢26人のメンバーのなかで、脱原発派と呼ばれる人は3人のみです。

大半が原発容認ないしは推進派が占める原子力小委員会の審議は、「エネルギー基本計画」に示されている「原発はエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源、原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められた原発は再稼働を進めていく、原発依存度を可能な限り低減させる」への異論は封じられて進んでいきました。

3 審議項目・・・主な内容
①総論・・・「エネルギー基本計画」における原子力の位置づけについて、原子力事業者に求められていること、原子力小委員会・政府と事業者の役割、は何か
②福島第一原発事故の教訓・・・事故の教訓ならびに政府、事業者がすべき努力は何か?
③日本のエネルギー事情と原子力に位置づけ・・・福島第一原発事故後の状況変化、エネルギー需給構造の構造的課題は何か?
④原子力依存度低減の達成に向けた課題・・・依存度低減決定、電力システム改革進展の状況のもとでいかに円滑に廃炉を進めるか? 技術、人材、放射性廃棄物、会計関連制度、立地地域経済・雇用への影響等を検討
⑤原子力の自主的安全性の向上、技術・人材の維持・発展について・・・他国に依存せずにいかに安全性向上・確保を図っていくのか?
⑥競争環境下における原子力事業の在り方・・・自由化された市場で民間事業者が主体的に原子力事業を行っていけるようにするための環境整備はいかにあるべきか?
⑦使用済燃料問題の解決に向けた取組と核燃料サイクル政策の推進・・・現状と問題点は何か? プルトニウムの管理と利用、放射性廃棄物の減容化・有害度低減のための技術開発、高レベル放射性廃棄物の最終処分をいかに進めていくか? 中長期的な核燃料サイクル政策の推進はどうあるべきか?
⑧世界の原子力平和利用への貢献・・・日本の役割は何か?
⑨国民、自治体との信頼関係の構築・・・いかに信頼関係を構築していくのか?

4 上記9項目について昨年末に「中間整理」がまとめられました。

審議・検討の最終結論・合意に至る前に一定の方向をまとめて公表する、ということは珍しいことではありません。「中間報告」でも「中間まとめ」でなく「中間整理」というのですから「さまざまでた意見を論点に沿って整理した」ものと言うのが一般的なとらえ方だと思うのですが、事務局は「中間整理は政府の具体的な政策立案に活かすための提言である」と位置付けました。これについて伴委員(原子力資料情報室共同代表)は次のように反論しました。

 ・まとめと言えないものなので提言にならない。
 ・事務局整理項目と委員会における主な意見という構成になっているが、整理案が提言とすれば「再処理から撤退上記の反論をうけて、すべき」という意見も提言と解釈できるが、それでよいのか?

この反論を受けて事務局は「活かすための提言」を「活かすために中間的な整理を行ったものである」に替えました。

5 「中間整理」のなかみ

原子力小委員会が「中間整理」にまとめた「エネルギー基本計画」に示された原子力分野に関する方針の具体化に向けた課題の整理と必要な措置の在り方をざっくりまとめてみました。

<エネルギー基本計画における原発の位置づけ> : 原子力小委員会のまとめ
<原発は重要なベースロード電源> 
・エネルギー需給構造の課題克服には原発が必要不可欠である。
・電力システム改革の状況下でも民間事業者が主体的に事業を行っていくことができるよう、政策措置が必要である(例えば英国のCfD制度)
・使用済み燃料問題解決と核燃料サイクルを進めていく
・輸出を通して世界の原子力平和利用に貢献していく
・国民、自治体との信頼関係を構築する取組を進める

<新規制基準に適合すると認められた原発は再稼働>
・安全性の向上には、技術・人材の維持発展が不可欠であり、世界をリードする質の高い技術・ノウハウを次世代に伝承するよう、一定規模のサプライチェーンを確保しつつ、実プラントを通じた経験が可能となる環境を整備しなければならない

<原発依存度を可能な限り低減させる>
・廃炉を円滑に進める
・そのために、①技術・人材確保②放射性廃棄物処分③会計関連制度④立地地域への影響考慮等の検討が必要である。

こうしてみると、経産省が脱原発を望む国民の声などまるでないかのように、しゃにむに原発サバイバルに向けて「どんな攻撃をもはねかえすような重装備の制度整備」を着々と進めようとしているのが、はっきり見えてきます。制度整備どころか、「実プラントを通じた経験が可能となる環境を整備」の名目で、新規建設、増設、リプレースの計画が近いうちに飛び出て来そうです。

以下は、9項目の主な内容と問題点です。

①総論:「エネルギー基本計画」に示された原子力分野に関する方針(「原発はエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源、原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められた原発は再稼働を進めていく、原発依存度を可能な限り低減させる」)の「原発依存度を可能な限り低減させる」は「廃炉を円滑に進める」と位置づけたのみで、依存度低減の方法や目途等の審議、検討がないまま、原子力小委員会の役割は「廃炉を円滑に進めるための必要な措置の在り方について検討する」とされた。

②福島第一原発事故の教訓:女川原発を例に「電源確保の成否が結果に大きな差をもたらした」と事故原因を限定している。避難指示の解除と帰還促進の取組が被災者への政府の役割としている。原子力小委員会として事故の教訓をどうとらえるかが明確に述べられていない。事故で浮かび上がった問題(避難計画や賠償等)が議論されていない。

③日本のエネルギー事情と原子力の位置づけ:エネルギー需給構造の構造的課題(海外資源に大きく依存する、温室効果ガス排出量の増大等)はその多くがこれまでのエネルギー政策の結果であるにもかかわらず、その検証がなされていない。2014年度燃料費増加試算結果(3.7兆円)は「原発停止分の発電電力量を火力発電で代替した推計」であり、実際額を2倍にふくらませた金額となっている。原発が抱える問題を軽視し、「エネルギーセキュリティに原発が必要」「運転コストが低廉」「運転時に温室効果ガスを排出しない」「準国産エネルギー等、根拠がない原発必要論が述べられている。

④原子力依存度低減の達成に向けた課題:政策決定(依存度低減)により想定より早期に廃炉せざるを得なくなっている、加えて状況変化(電力システム改革)もあり、従来の仕組みについて懸念、課題が出てきているとして①技術・人材確保②放射性廃棄物処分③会計関連制度④立地地域への影響考慮等の検討の必要性をあげ、低減達成をどのように進めていくか等の課題は審議されていない。「④立地地域への影響考慮」では「交付金制度の趣旨を踏まえ、稼働実績を踏まえた公平性の確保」として再稼働に同意した立地自治体には支援(交付金)」を増額する方向が示された。(これに基づいて政府は今年1月に、再稼働に伴い立地自治体に配る新たな交付金を設けることを決め2015年度予算に15億円を盛り込んだ。全原発が停止している現在、電源三法交付金は、81%発電しているとみなして全立地自治体に交付されているが、再稼働したとしても運転率が81%以上に及ぶことは困難なため、再稼働しない原発立地自治体より受け取る交付金額が少なくなる矛盾が生じる可能性があり、政府は早急な対応を求められていた)

⑤原子力の自主的安全性の向上、技術・人材の維持・発展について:「技術・人材維持のためには、廃炉や海外プラント建設・保守だけではカバーできない技術が多い。世界をリードする質の高い技術・ノウハウが次世代に伝承されるよう、一定規模のサプライチェーンを確保しつつ、実プラントを通じた経験が可能となる環境を整備しなければならない」として、新設・リプレースにつながる「原発必要論」が展開されている。

⑥競争環境下における原子力事業の在り方:「原子力事業は、投資額が巨額で廃棄物の処理も含め事業期間が長期という特有の特徴があり、安全規制ルールの見直し、原発依存度の低減、電力システム改革の進展(小売全面自由化、料金規制撤廃)との状況変化などの課題に直面している。原子力事業の予見性を高め、民間事業者がリスクがある中でも主体的に事業を行っていくことができるよう、必要な政策措置を講ずることが必要である」として電力会社が原発を運転していけるよう特別の措置設定を勧めている。その一例として、キーナガン・クラーク氏(英国エネルギー・気候変動省 副部長)が英国のCfD制度について講演した。
CfD制度:差額決済契約制度( Contract for Difference ):
  ・原発からの電力の基準価格を決めておき、市場の取引価格が基準価格より下回った場合は差額を補てんし、超えた場合は払い戻す
  ・建設資金は自前調達であるが、基準価格設定で確実に利益が確保でき、投資を回収できる
  ・「ヒンクリーポイントC原発」(フランス・アレバ社が計画)に導入
  ・基準価格は35年間保証される  

⑦使用済燃料問題の解決に向けた取組と核燃料サイクル政策の推進:「青森県や六ヶ所村の十分な理解と協力を得て政策を進める、使用済み燃料貯蔵について敷地内外を問わず新たな地点での中間貯蔵施設や乾式貯蔵施設等の建設・活用の促進、 高速炉や新型炉を含めプルトニウムを利用する方策の開発を継続、 もんじゅを含めた研究開発を放射性廃棄物の減容化・有害度低減や高速炉を含めた将来のエネルギーオプションを開発していく目的で進める、 使用済MOX燃料の処理技術の確立に向けて取組継続、専門的な視点を踏まえた中長期的な視点で体制、官民の役割分担、政策的措置としての対応、時間軸について現実的に検討、が必要」とされ、エネルギー基本政策に盛られた再処理政策継続について方向性が述べられている。高レベル放射性廃棄物の最終処分については「将来世代も含めて最終処分に関する意思決定を見直せるよう、可逆性・回収可能性を担保すること、代替処分可能性の検討も必要、住民が参画する合意形成の仕組みが必要」等が示されている。

⑧世界の原子力平和利用への貢献:「福島原発事故の経験・教訓に学びながら、資機材や技術の提供を通じて世界の安全向上に貢献することは責務であり、期待もされている」として原発輸出推進を正当化している。核不拡散については「原子力協定を締結するなど、平和的利用・不拡散を徹底すると同時に相手国にも約束させ、平和的利用・不拡散に貢献していくことが重要」とあるが、「平和的利用・不拡散に貢献」するための原子力協定はどうあるべきかや、相手国との「約束」の内容は触れていない。トルコやベトナムとの原子力協定は核不拡散について極めてゆるい規定にすぎず、両国が合意すれば濃縮・再処理ができる内容となっている。
伴委員(原子力資料情報室共同代表)は「相手国との約束」について「①協定違反には技術,機器・資材等を引き上げる ②相手国に核兵器開発をやめさせる仕組み作り が必要だ」と、ペナルティや相手国の核不拡散に向けた具体的な取り組みの確認を考慮すべきだと述べている。

⑨国民、自治体との信頼関係の構築:信頼関係構築の原則として「きめ細やかな広聴・広報、説得力のある議論、立地自治体が果たしてきた貢献について全国的な理解促進」を挙げているが、一方的な情報提供の域にとどまり、信頼関係構築の基礎となる双方向コミュニケーションの必要性が言及されていない。その上「きめ細やかな広聴・広報」では「初等・中等教育の段階から草の根的な広聴・広報活動を実施しいてくべき」と学校教育の場での原子力政策の情報提供の徹底が述べられている。立地地域支援については、これまでの支援策が「十分に機能していない可能性がある」として必要な政策の検討を進めるべきと述べている。


経産省の独走を黙認すれば、「ガチガチに重武装して、だれがどうやってかかっても簡単に払いのけるようなモンスター」誕生に手を貸すことになってしまいます。そうならないようにするにはどうしたらよいのか、本当に真剣に考え取り組まねばなりません。

次回のブログは「第35回学習交流会 どうなる?原発廃炉!」を報告します。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。