スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

1F事故&フィルタベント設備の検証に注目!今年度最後の技術委員会報告

今年度最後の技術委員会が開催されました。昨年度から引き続きの2つの検討事項について今年度はどこまでいったのか、報告します。

昨年度から引き続きの2つの検討事項とは?
1 福島第一原発事故検証:5項目について課題別ディスカッションが行われています。
2 フィルタベント設備の検証:避難との整合性を検証するためにどんなシミュレーションを実施するのかが、検討されています。

今回の技術委員会の議題も上記検討事項でした。

2014年度第4回技術委員会(3月24日 13:30~16:55 会場・県庁講堂)
議題
(1)福島第一原発事故検証について
<1号機原子炉建屋4階現地調査(2月21日)について>
当日撮影したビデオ、写真について東電・増井氏(原子力設備管理部 原子力耐震技術センター 安全調査GM)が説明、参加委員から追加説明、質問、コメント等がありました。

スクリーンに映し出された1号機4階の惨状は想像を絶するものでした。特にひどかったのが南西エリアのダクトです。つぶれてしまったもの、変形し一部垂れ下がったもの、大きく損壊したもの等、横並びのダクトの損壊状況が一つ一つバラバラで、いったいどんな方向からどんな力がかかったのか、簡単には言えない状況でした。

4階には比較的損壊の少ないエリアもあり、水素爆発はもちろんのこと事故の経過はほとんど解明されていないのだと実感しました。

映像にはときおり「40ミリです」と線量を知らせる声が入っていました。「80です」というのも聞こえてきました。

ビデオは原発事故の本質を語っています。それは事故現場に入るには“命がけ”だということです。事故が大きければ大きいほど、事故現場の放射線量に阻まれて原因や経過を徹底的に調べることができないのです。

設備や機器は事故を繰り返し、そのつど原因等が徹底究明されながら、安全性が向上するものだそうです。原発にはこの原則が通用しません。十分な現場検証による原因・経過究明ができないまま、たぶんこれが原因、だからたぶんこうすればより安全、たぶん、たぶん、たぶん・・・原発の安全はどこまで行っても“たぶん”に支えられたマッチ棒で作られた模型のようなものだと思いました。

なお、ビデオは東電HPにアップされています。http://photo.tepco.co.jp/date/2015/201502-j/150221-03j.html

★参加委員から追加説明、質問、コメント等
(田中)SLC入口に水たまりがあった。
(鈴木)SLC・空調ダクトの中央部が膨らんでいた。恐らく5階からの圧力によるものであろう。
(田中)SLCテストタンクに液が垂れた汚れがあり、すごくさびていた。
    SLCは瓦礫がある場所から20mほど離れていて、わりときれいだった。
    ちぎれたハンドルが見えるがどの方向からとんできたものか?
(東電)判然としない。
(田中)ICのケーシング、保温材がはげてタンクが丸出しになっていた。B系に脱落が多かった。右から左に風が抜けたとみえる。
(東電)大物搬入口からの風が影響している。
(田中)西側のダクトの破損がすごい。4階での爆発の影響もありうる。上からの力でつぶれたダクトもある。そこから先はなくなっている。出水箇所の脇に位置している。鉄骨が丸見えだ。
(鈴木)天井のコンクリートがはがれていたところか?
(田中)そうだ。爆発の現場に見える。つぶれたダクトには、割れ目が見える。ベント管の金属カバー、保温材もめくれている。金属カバーは外側からの力・内側からの力、どちらが働いたのか?
(東電)ダクトの位置が左から右に移動している。爆風は左から右へと来た。
(田中)つぶれたダクトのすぐ下にB系タンクがある。タンク下部はやられていない。タンクには白い跡がたくさんいついている。一時サウナ状態で、冷えてたれたのではないか。説明が必要だ。
大物搬入口の4方向にハンドレールはついていたのか?
(東電)4方向ともついていた。
(田中)網が付いたハンドレールがぶらさがっているが、どこからきたものか? 重さ1.5トンの蓋のありかは?
(東電)4階に吹き込んで瓦礫となっている。
(田中)吹き抜けなのだから1階まで行くのではないか?
(鈴木)ダクトは外からの圧力を受けてつぶれている。
(田中)天井が剥げ落ち、鉄骨が出ている。
    3階のケーシングはきれいで、損傷もひどくなく、健全だ。4階の損傷状況は格別だった。
(東電)2階でも30mSvあり、アラームが鳴って調査終了となった。

★参加委員からのコメント
(杉本)5階の天井が落ちているのは衝撃だった。こういう事故を起こしてはならないと思った。
(鈴木)排気ダクトは内・外の圧を受けている。4階爆発の可能性はある。資料1-3 4頁065の写真は何かがぶつかって折れた状態ではないか。蓋がどこに行ったかは議論が必要だ。
(立石)爆発が4、5階のどちらかはむずかしい。メカニズム的には5階爆発が濃厚だが、5階の状況は不明なので、結論はだしにくい。ここでの議論だけではにつまらない。外部専門家のコメントが必要なのではないか。4階の状況がまだら(場所によって違う)のは何なのか、理解できない。
(田中)念願かなって調査ができた。この調査は、KKにも係る水素の通路の検討と、小LOCAがあったのかの確認、のためのもの。5階床の厚さは一定なのか?それもふくめて、ICベントラインの運用、SBO後の弁動作等について情報が必要だ。蓋が上からの圧力で抑えられれば、ロープがちぎれるはずだ。
(中島)SLCは比較的きれいだった。政府事故調の指摘と整合が取れないと思った。パートで壊れ方が異なる感じがあった。1号機の映像情報は残してもらいたい。
(田中)東電は13年11月18日に調査の結果、配管損傷はなかったと断言したが、瓦礫にうまっているのもあり、断言はできない状況だ。

★他の委員からの質問・意見
(藤澤)上部がやられているということは水素による損壊ということか?
(中島)損壊は2タイプある。内・外両方の圧力があったのではないか。
(藤澤)外圧は考えにくいのではないか。損壊のメカニズムとして水素爆発を検討すべきだ。
(山内)地震によるLOCAの有無をどう考えるか。
(中島)絶対なかったとはいいがたい。可能性は低いとは思うが、何とも言えない。
(小山)大雑把に言うと、南西側は爆発によるダメージで、北側は5階からの落下によるダメージではないか。ダクトへの水素流入の経路、壁のダメージ、ダクトサポートの有無等、情報がそろうと見えて来るのではないか。
(山崎)調査に参加したかったが、足が悪く行けなかった。どういうことが起きたのか、分からない。外部専門家の解説がほしい。
(中島)考えてみる。
(吉川)規制庁も現地調査をしているのではないか。調べてもらいたい。
(中島)規制庁はSLCには入っていない。
(鈴木)3階のハッチにシートをかける以前の写真はあるか? 4階北側には、5階の鉄筋が落ちてきている。全貌はどうなっているのか?
(東電)写真はある。鉄筋については今後検討する。
(中島)今後、検証を続けていく。

<課題別ディスカッション議論の状況について>
★2014年9月以降の議論について山内委員が下記を報告
・課題2 海水注入等の重大事項の意思決定
 ICのフェイルクローズについて議論している。大きなカギになると思う。
・課題3 東京電力の事故対応マネジメント
 公開された吉田調書をもとに議論した。1,2号機について誤った判断をしていた。
・課題4 メルトダウン等の情報発信の在り方
 メルトダウンという言葉を、パニックを避けるために使わなかったことは明白だ。官邸と経産省に、情報伝達を妨げる動きがあった。
課題別ディスカッションは行きつくところまで行きついた感がある。これ以上の検証は困難な部分もあり、ソフト面の検証については、違う方法が必要な段階に至ったと思う。

★委員意見等
(立石)情報発信の検証が、東電の姿勢に活かされていない。ここでやっている検証は何なのか?事故後の東電の対応についても、議論する必要があるのではないか。
(田中)吉田調書を見ると、東電という組織は事故対応で本当に機能したのか検証すべきだと思う。吉田所長は運転には精通していなかった。位が上がると現場の最新知見にはうとくなる。そういう人がトップダウンで指揮を執って良いのか?今後もこのスタイルでいくのか?住民対応、作業員対応、ハード面と整理して検証すべきではないか?
(中島)一人の人間が全て分かるというのは困難だ。トップが現場の知見を得ることも難しい。新基準でバックフィットを入れたが、それで全部カバーできるわけではない。 今後の進め方について指摘があるので、事務局に検討をお願いしたい。新たなスタイルを考えたい。

(2)フィルタベントの検証について
<吉川委員質問に対する県の回答>
質問・回答は資料3-1参照
http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/561/641/150324%20No.31,0.pdf

<鈴木委員に対する東電の回答>
資料3-3(東電の回答http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1356808043576.html)の下記項目と、「25時間ベントシナリオの評価条件変更について」(資料3-5)を東電・川村氏が説明
・4~5頁 1.3.水―Zr反応について
・13頁 5. スプレイ効果
・19頁 追加8
 
★質疑応答
(中島)条件変更は今後補正をかけるのか?
(東電)その予定である。
(鈴木)東電回答は説明不足であり、了承できない。分かったというレベルに達していない。
    19頁回答について、原子炉内の放射線分解はどうなっているのか?
    どのくらいの酸素、水素が発生するのか?
    水温によって違うのではないか?
(中島)回答のベースとなったものを示して、文書で回答してもらいたい。
(鈴木)この回答状況で38時間について技術委員会でOKされるわけがない。
(吉川)BWRで最も厳しいSAは何か、位置づけが必要だ。格納容器外のLOCAを考えるべきだ。住民にとって一番重要なSAを検討すべきである。 新基準では立地審査指針はないと聞いている。そうだとすると、多重防護の第5層が必要だが、規制委は審査しない。県は困って、今回のシナリオが出ている。全国に影響すると思うがどう考えているのか
(中島)泉田さんが指摘していることであり、自治体への負担は大きすぎると思う。
(県・市川)事故と避難の整合性を検証する。4ケースで、どの範囲に影響が及ぶのかを見る。インターフェイスLOCAは今後議論していくことになろう。
(東電)十分答えていないところは今後回答していく。資料3-5(評価条件変更)は住民避難の時間確保を考え、給水・冷却がポイントとみて変更した。住民を守ることにつながる。シミュレーションは25時間で行う。
(吉川)ソースタームは事故状況で変わる。計算は誰がやるのか?
(県・市川)25、18時間ケースはMAAP,6時間ケースは25・18ケースソースタームを6時間に改変し、厳しい方を取る。8時間ケースは全量出るケースなので、1F2号機を参考に出力補正をして1時間で全量出るとする。実気象データを使う。
(中島)パラメータでいかようにも変わる。最短6時間を含む4つのケースで、一番厳しいものも包絡すると考えて評価していくことでいいか?あくまでケーススタデイである。
(鈴木)それでいいが、フィルタベントは故障するのではないかと思う。サプレッションチェンバーから
のウェットウェルベントの場合のソースタームを追加したらどうか。
(中島)費用もかかるが、検討してみたらどうか。
(鈴木)ウェットウェルベントは、4つやらずとも、ひとつやれば残りは見えてくると思う。
(中島)では4ケースでシミュレーションを実施し、評価を進めていくことにする。

(3)その他
資料4-1(県民の意見・質問提出状況について)、4-2(県から規制委への要請書)を県が説明

(田中)KKの申請書を読んでいるが、格納容器破損について2PD、200℃の根拠に納得がいかない。
技術委員会で議論しないのか?
(須貝課長)規制委員会の審査で疑問が残ることについて技術委員会で議論する。
(鈴木)基本はそうだと思うが、いつ議論することになるのか?
(須貝課長)避難計画との整合性検証の中で必要な議論をする。
(吉川)防災は内閣府が担当ではないか。
(須貝課長)自治体は避難計画等作成することになっている。内閣府は作成のためのワーキングチーム
を立ち上げている。設置が発表された地域原子力防災協議会は、ワーキングチームを発展さ
せたものと説明を受けている。基本的には変わらない。
(田中)2PD,200℃について議論すべきと考えている。早めにやるべきだ。
(須貝課長)防災上必要があればする。
(中島)今のことも踏まえて調整する。

事故検証は継続されますが、新たなスタイルも検討することになりました。
数回にわたって議論が続いたフィルタベント検証の事故シミュレーションは、これまで提示されている4つのケースで実施されることになりました。
鈴木委員や田中委員の提起もぜひ検討すべきです。

フィルタベント検証の4つのシミュレーションについては、後日ブログでお届けします。
(2015年3月26日)
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。